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2009年12月23日 (水)

脱稿そして東へ

22日の午後に無事に連載の原稿を納めることができた。
年末進行の経験は編集者としてはあったのだけれど、
連載を抱えた漫画家としては初めてのことで、
なんとも時間との競争に身の細る思いだった。
ただ内容的にちょうど22頁で収まったこともあり、
それが幸いして比較的順調に作業が進行し、
編集部に過度なストレスを与えないで済んだ。
前中後編の三部作のエピソードの予定が
実はもう1話分挟まってしまったので、全4話構成になってしまった。
今回もますます会話劇に徹してしまって、
登場人物がちっとも部屋から出て行かない。
舞台の動性というか物語の進行と場面の展開をもっと上手に絡めるのも
自分的な課題として見えてきた。
ただ解決編になる次回は長崎や北海道稚内と舞台を移すし、
レナとサトルのぶつかり合いもあるから
動的にはなると思う。
ただまだバラバラなイメージのままなので、これから組み立てるんだけど。

原稿が上がったのが午後3時で、
それからすぐに床屋へ行って、風呂に入って、
貯まった新聞などに目を通して古紙としてまとめ、
そのまま池袋へ。
なんとか公開している「東のエデンⅠ:The King of Eden」を観るためだ。
席の確保をしてから、やっと今日初めての食事をする。
なんだか妙な勢いがついてしまって、
豚骨ラーメンを食べてから、まだ時間もあったので
ウェンディーズでチーズバーガークラシックダブル単品まで食べる。
(野菜が足りないので、あとで反省)

「東のエデン」はTVシリーズも欠かさず観ていて、
その続きが気になっていたから、楽しみにしていた。
productionI.Gの作品は
それまでなんだか一つの壁のような閉塞感が感じられていた。
例えばアニメートとして実際の人間に近い頭身でリアルよりの造作のキャラクターが
丁寧な動画で緻密に考えられた動きを見せる
ひとつの出来上がってしまったタガのような、スタイルのようなもの。
その閉塞から解放する術として
羽海野チカのキャラクターを用いたのは
漫画的な省略の中にこそ見出せる想像力に委ねる「間」というか、
自由度のようなものをもたらすことになり、
成功していると思う。
ドラマ自体も畳み込むような言葉の流入とアクションでねじ伏せるのではなく、
Girl meets Boyの心理描写が情緒的に必要な空間と舞台をこしらえるので、
その詩美的なシーンが中和剤として功を奏す。
で、今回の映画版もそうしたバランス感覚で巧みに物語は進行していくけれど、
なんとも物足りないものが幾つか印象に残った。
まずは尺が短い。
82分ってのはまるでテレビの特番のようじゃないか。
TVシリーズであれだけ時間を上手に使ってきたのだし、
映画という枠があるのなら2時間をかけて
回想や台詞で割愛したようなものの幾つかをきちんと語れたろう。
また、ヒロイン・咲の心理だって、未整理だったものがあったし、
今回のエピソードへの反応だって、あと一歩踏み込んで語られても良かったはず。
もったいない。

でもこの尺の問題は、資金面がどうだかは判らないけれど、
作画の乱れで、そうとうに厳しいスケジュールで作られたことが容易に見て取れる。
顔のUPの絵を除けば、どの絵もむずがゆさの感じる曖昧な絵が並ぶ。
まるで作画監督の手が入っていないかのように。
とにかく、引きの絵の下手さはTVシリーズより悪いくらい。(動いてはいるんだけど)
劇場版としての風格に欠ける。
おまけに後編の公開が1月9日から3月へと延期になったお詫びまで出る始末。
そうとうに厳しい日程なのだろう。

そして続編への引きはあんな中途半端なトーンのままで良かったのか。
再会を果たした咲と朗が本格的に向き合い、その気持ちを交わす場を与えないまま、
さて次回ってのは、本作があまりに淋しい内容にはならないか。
それなりに映画は楽しめはするけれど、
ちょっと気がかり。

だけど印象的でキレイなレイアウトがたくさんあって
見所の多い作品であることは変わりなし。
続編も観に行く気はまんまんだ。

さて、原稿があがっても
仕事が終わったわけではない。
web小説の「メギ曜日のハルカ」の後編のイメージイラストを描かないといけないし、
なにより来週の冬コミのため、友人達から依頼されいる原稿も描かないとならない。
ちなみに冬コミの僕の参加
31日木曜日の東4ホール、ユ-07a
今回はまた東館へ戻る。
新刊はないので、春に出した宇宙戦艦ヤマトのファンジンを持っていく。
残部はもうそう多くなく、今回も50部も持ち込まないから、
静かに細々とした参加になろう。
なにせ「宇宙戦艦ヤマト復活編」が公開になっていても、
公開当初で興行成績7位、翌週末の結果は10位以下という転落ぶりで、
見事に観衆の興味を得られなかったことを証明している。
以下は興行ランキング。
http://eiga.com/ranking/
筋の通った物語や演出というものがない、あの分裂気味の作品が
監督の西Pの引っ掻き回したせいだということが
認知されればそれはそれで善し。
というか今回の古代進の迷走と自己本位な判断や行動は
そのまま西Pの挙動に生き写しなのは笑えない感想。

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