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2010年11月

2010年11月22日 (月)

東京都青少年保護育成条例改正案-2010冬

平成22年第4回都議会の開催を控え、ようやく都側の条文改正の案が出てきた。
そもそもこれが議員にも公開されてないのに
都議会民主党が賛成をするかのような記事を書いた読売新聞の姿勢は批判されるべき。
そしてデマや憶測を吹聴して、人心を煽る規制反対側も自重するべきだ。
最低限の裏をとり、発信する情報に責任を持たないといけない。
善意だ正義だと語って、ウソやデマや都合の良い情報で
煽り誘導し、思うように使役するのは、
目的のためには手段を選ばない「悪」と同列だと自覚しないと。

今度の議論もすべてはここから。
議会は2週間ほどしかないがゆえ、気持ちもはやるが、
まずは静かに読むことだ。
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/20101122seishounenjourei.pdf

追記:都条例改正にまつわることへの考えは
12月5日の日記「反対するということの未来」にまとめました。

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2010年11月16日 (火)

惜別

14日の午前に春日ひろさんが亡くなった。
その日、僕は茶道の茶会を催していて、休憩なしで5時間以上ぶっ続けの濃茶席を切り盛りしている最中に
友人から着信履歴が残っていたので、なんだろうと思っていたのだけれど、
帰宅して訃報を知った。
ガンの闘病を続けていた彼女の作品総集的な本を作ろうと、有志で動いていた話は
以前の日記で触れたことがあるけれど、
11月14日発刊という当初日程を遅らせてでも春日さんの意向を最大限叶えようという方針で、
病床での監修ももらいながら、その編集も佳境にきていただけに
当初予定の14日に亡くなられてしまったのは悔しい。
本人に本を届けられなかったのは残念で悲しい。
本の完成までは頑張ろうと言っていてくれたのに。
でもちゃんと本は作るから、安心して眠ってほしい。
彼女はとても頑張ったと思う。
心残りや悔しさはあろうけれど、ちゃんと生きた。それを僕らは忘れないから。

で、お茶会の疲れと、訃報の落胆で、夜はもう仕事はすまいと、
ワインの栓を抜いて、取って置きのブルーチーズをいただきながら、静かに時間をすごした。

葬儀は明日だそうだ。

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2010年11月 9日 (火)

チキチキマシンと金ピカ狼とそして

5日は夜にMF社の漫画賞小説賞の式典があったので
それにかこつけて午後から映画を二本ハシゴしてみた。
どちらも新宿のバルト9。
大黒屋でチケットを購入してから劇場窓口へ。

まずは「REDLINE」。http://red-line.jp/index.html
なんだかお客さんの入りが悪くて公開規模が縮小し続けているのに
周囲では好評価なこの作品。
高評価ではなく好評価。
なんとか間に合ったーという感じでやっと鑑賞にこぎ着けた。
お話は「チキチキマシン猛レース」だと言えば分かりやすい。
ただもうちょっとドラマがあって、
そのドラマはちょっと喰い足りなくて、
ユニークなキャラがたくさん出てくるけど、そいつの掘り下げも好い加減。
でもそんなことお構いなしでオバカにブッ飛ばしていく感じで痛快。
難しいことをいったら野暮ってものだろう。
キムタクの演技もなかなかに良い。
(ヤマトの予告編では下手糞なんだけど)
蒼井優の声も甘くて可愛いし、浅野忠信もダミ声も印象的。
青野武さんや郷里大輔さんの元気な声も聞けて嬉しく寂しい。
音楽もカッコイイ!!(僕の趣味じゃないからCDは買わないけど)
そしてやっぱり画面の力が凄い。
描線にも動画の演技にも、意思がみなぎっている。
CGじゃ出来ない、人間の思い描くイメージに根性入れた絵じゃないと出来ない
そんな力がある。
それはもう快感の世界。
劇場に何回も通いたくなる。
BDでソフト化されたら絶対買いの1枚になるだろう。
満足満足。

でそのまま10分のラグで9階から11階に上がって
「牙狼~REDREQUIEM~」(3D)を観る。http://www.garo-3dmovie.jp/index.html
で、全然つまんない。どこを見ても楽しめるところが僕にはなかった。
3Dも中途半端で、奥行きや立体感というよりレイヤーって表現が多いし、
どうやらシーンごとの3D感を変えているみたいに見えるんだけど、
その違いもかえって中途半端さにつながってしまっている感じ。
そもそも平常時と戦闘時・異空間のシーンが小刻みに入るのだから
こちょこちょ変えてたら、混乱するだけ。
殺陣は頑張っているけど、3D感を感じるようなカメラワークにはなっていない。
だけど効果などCGで作った部分だけ妙に立体感があるし、とにかくバランスが悪い。
これが最初から3D上映を目論見で撮られたものなのかと
驚くというか稚拙さにガッカリ。
あとXpanDの3D眼鏡のせいで、画面の色が全部灰色に濁る。
「アバター」を見た109シネマズ川崎のIMAX3D方式では
こんな濁りはなかったので、本当に酷い。
3D方式の違いでフィルムプリントを調整したほうがいいと思う。
お話も弱い。映画的なスケール感もないし、深みもない、演出の大きさも感じられない。
TVのブローアップ的な作劇と演出は本当に陳腐で醍醐味がない。
TVシリーズが好きな人はそれでいいのかもしれないけど、
劇場で開かれる本懐や発展みたいなものはない。
ロケーションも安っぽい。
なんか最近の仮面ライダーのロケ現場と似たような感じの場所ばかり。
ドラマも薄い。人物設計も薄っぺらで心象もあっさり単純。
キャラが泣こうが怒ろうが、ぽかーんとしらけてしまう。
設定も唐突で陳腐な上に、ドラマに活かされてもいない。
最後の対決も実写人物とCGモデル、実写素材とCG背景の馴染みがもう安っぽくって、薄っぺら。
観ていてげんなりしてしまった。
役者は主役ガロの小西遼生は頑張っていたと思う。
松山メアリは身体が動くだけで、演技は情感がない。
原紗央莉は下手糞な上に、ウエストが太くて裸身に鈍重感があるから、
闘う敵役としての神経質さとかキレみたいなものが、身体的に表現できてなかった。
(というか線の太い裸身が僕は苦手なだけ)
斎藤洋介は以前よりもろれつが悪くなって、何を喋っているか分からない。
とにかく劇場で観るに値しない作品。
VHSビデオで十分。
十分でももう観たくない。
プリキュアを観に行けば良かった。

その後、副都心線にのって渋谷に赴き、MF社の新人賞式典へ。
席としてはとても楽しい。
挨拶に登壇される方々のスピーチは
新人を叱咤する内容がほぼ恒例というか伝統になった感じで、
業界に入ってくる受賞者に皆んな厳しい現実と研鑽を呼びかける。
今回は友人の神野オキナさん、環望ちゃんも壇上に立ったが、
漫画家・環望の言葉は同業者としてズシンとくる良い話だった。
二次会にもいそいそ参加したのだけれど、
タバコの煙をよけてちょっと席をはずしたら、
お酒を飲んだ酔いもあって悪い癖が出て、
周囲で和気藹々の会話の中に入っていくタイミングが見つけられなくなり、
居場所がなくなってしまい、
貸切の店の隅で一人ぽつねんとお酒をすする時間になってしまった。
とにかく人に声をかけられない。
会話に入るときの自分の存在の違和感が苦しすぎて、
場を濁す自分が情けなくて、縮こまることしかできない。
僕が入らないことで、会話のノリも乱されず、皆楽しく過ごせるならいいか。
ならば一人でニコニコお酒を飲んでいればいいんだ。
みたいなことばかり考えていた。
そんな僕を見かねてか
柳原望先生が声をかけてくれて少しお話をしてくれた。
このblogも読んでいると、本当にありがたい気遣いをもらって、
内心泣きそうに嬉しかった。
それだけでもう本当に良い夜だった。

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2010年11月 6日 (土)

雲を追う

カラーイラストの仕事でラフにOKが出たので、
下絵の作業を進めているのだけど、
ついサボりたくなって、PCの中の雲ばかりの画像を集めたフォルダを眺める。
デジカメには撮影時の情報をデータに記録しておく機能があるから、
ネットで拾った画像たちでも、
そうしたものが残っているものが多々ある。
Win7にしてから、その情報がウィンドウの下部に表示されるようになったので、
余計に気にかかったりもするのだけど、
たくさん集めた雲の画像の幾つかが、
どうやら同じ雲を同じ時に複数の人が撮影しているのに気がつく。
とても巨大な発達した積乱雲。
夕日に染まって橙色のグラデーションが美しい。
人は誰もそうした視界を被う大きな色面に気持ちを惹かれてしまうのだろう。

Img_1261_2

そこで思い立って、この雲がどこのものかを追いかけてみることにした。
ネットの行き渡った今の時代だからこそできる探偵ごっこ。
画像の記録に残る「2008年8月9日」と「雲」という言葉で検索を
web、画像、blogなどにかけてみる。
すると出てきた出てきた。
それを負っていくと、この積乱雲がどこでどのように動いたかが見えてきた。

5648554_9dc599bbe7_b_2

三重県桑名市
http://kokoten.raindrop.jp/kumonikki_sub_2008_08/web20080809/kishou20080809.html
サムネイルの下段にある夕焼けの積乱雲。
桑名から山の方角だから西に向かってだし、これがその雲だと思う。
ちなみに同じ人のwebには東方向の雲の発達が動画でも記録されている。
http://meteo.life.coocan.jp/kishou_douga/20080809_1547_120.wmv
http://meteo.life.coocan.jp/kishou_douga/20080809_1441_120.wmv
当日の気象と雲の発達が良くわかる。

滋賀県蒲生郡日野町
http://photozou.jp/photo/show/182623/11582370
画面の「地図」をClickすると大まかな撮影位置が特定される。
桑名から真西という条件で符合する。

京都府亀岡市
http://01103284.seesaa.net/article/106178141.html
亀岡は大阪方面を南に見る方角だから雲の右が西面になる。
不思議なのは進路にあたる京都ではこれ以外に記述を見つけられなかった。

「渡辺淳一 楽屋日記」
http://ameblo.jp/m-walk/day-20080813.html
場所は特定されてないけど、関西方面に墓参りとある。
(氏は北海道出身なんだけど)
著名人が見ていた記録として。

大阪府南部
大阪市内を北にみた構図だと思われる。
http://blog.zaq.ne.jp/iroh/article/84/
大阪府茨木市
http://yasurumi.blog.so-net.ne.jp/2008-08-09
大阪市都島区
http://kimono.no-iroha.com/2008/08/09/
で、都島区で豪雨を降らせている。

神戸市
http://tabinosora.tea-nifty.com/ruun/2008/08/89_c706.html
格闘家・三島☆ド根性ノ助blog 神戸市須磨
http://bg.bodymaker.jp/mishima/2008/08/post-346.html
兵庫県川西市
http://jinseigekijou.blog.eonet.jp/kagerou/2008/08/post-f276.html
兵庫県伊丹市
http://blogs.yahoo.co.jp/hontateyama/43621958.html
兵庫県三木市吉川町
http://sora.ishikami.jp/image_earth/index.php?id=20080809211944
神戸近辺にも雲は流れていった様子。
ここで面白いのは雲が東から西へ流れていること。
関西の気流ってこういうことあるのかな?
住んだことないのでわからん。
雲頂が対流圏界面で展開した「かなとこ雲」は
つまり成層圏である10000m以上に達しているわけで、
三重からも神戸からもそれなりの視認はできる。
果たしてどれだけ動いたのかなと思ったりするが、
そこでもう一歩踏み込むなら
写真の撮影された傾斜角度と方角と時間を照合することだろう。
意外にあまり動いていなかったりするかも。

で、音羽電機の雷写真コンテスト
http://www.otowadenki.co.jp/thunder/contest/2008.php
いくつかこの積乱雲のものと思われる落雷が撮影されているのが
日付と撮影地から分かる。

写真のないblogの記事なども追う中で、
この雲を形容してラピュタの「竜の巣」と無邪気に称する人は若い人、
8月9日という日付から長崎の原爆投下を想う人は少し年齢を重ねた人の感じがした。
日本人の雲の形に刷り込まれたイメージって
面白いものだ。

とかサボっていたら2時間も遊んじゃった。ヤバイ!

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2010年11月 3日 (水)

健康診断に行ってきた。

就職してからほぼ毎年健診を受けてきた。
ただ去年は漫画家になって、仕事の環境ががらりと変わって、
とにかく働きづめだったのと、
僕の住まう荒川区の健診可能な病院がけっこう離れていて不便だったこともあり、
とうとう受けず仕舞いにしてしまった。
なので今年こそは自分の身体を確認する意味で、絶対受診しようと思っていた。
過日、出渕さんのところで漫画のお手伝いをしたときも、
互いに健康には気をつけようと諭されたので、なおさら。
幸い、徒歩15分の最寄り駅のそばに社会保険の成人病健診を受けてくれる
とてもキレイな医院ができたので、
そこの予約を脱稿後の11月2日に入れておいた。

まぁ細かい診断は2週間ほどでということだけど、
献血したときの通知で、いくつかのパラメーターについては予想が出来ている。
体重とかそのあたりも、適宜量っているから、まぁ意識との齟齬はない。
一番驚いたのは視力の低下だった。
2年前は1.0と0.8だったのだけれど、0.7と0.4にまで落ち込んでいた。
老眼が入っているわけではないし、
日常生活で殆ど変わりなく支障もなかったから
気にしていなかったけれど、
ここまで落ちているとは想像していなかった。

以前は自転車通勤をして眼球の筋肉を否応なく使っていたので
視力が維持されていたのだろうけれど、
今は殆ど、家の中のものしか見ないような生活だから、
その辺りの目の運動不足もあるのだろう。

思えば漫画家って本当に不健康な生活だ。
食生活は絞っているのは時々触れているからさておき、
普段の僕の生活は
朝8時から9時頃に起きて、すぐに仕事をスタート。
食事の時間や住まいのお向かいにあるスーパーへの買出しなどの2時間ほどを除けば
そのまま早朝の4時頃までは机に向かって仕事している。
運動どころか殆ど動かない。
そして睡眠時間も4時間半そこそこで、
土日祝日もなくほぼ3週間以上はそれが続く。
残業に換算すれば月200時間は軽く超えるし、過労死認定は簡単に出るクラスの状態。
上司にいびられたりはしないけど、
常に自分の能力や才能や人気などに正面から向き合うから、ストレスはそれなりにある。
確かに早死にする人が多いのも頷ける。

問診のとき、女医さんに運動不足を相談したら、
散歩を1日1時間でもするか、
ルームランナーとか腹筋ぶるぶるベルトでもしろと言われた。
健康器具は効くのか尋ねたら、「まぁ何もしないよりかは」程度の感じ。
なんか適当なことを言われたような。
でもなんとか大好きな散歩だけでも、ちゃんと始めた方が良いだろう。
晩年のニーチェが思考を巡らせるのに長い散歩を用いたように、
僕のネタだしにもよい刺激があるかもしれないから。

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