« ハリー・ポッターと黒い玉 | トップページ | 本日はコミティア »

2011年2月 9日 (水)

たまには自分のために絵を描く

日曜日、東京は久しぶりの雨で、
湿気に満ちた冷たい空気を胸いっぱいに吸い込むと、
どこか切ないような甘さを伴って
忘れていた昔の懐かしい何かを思い出せそうな感覚に覆われる。
匂いとか湿度とか五感の記憶は曖昧だけれど
心のとても深いところにつながっている気がする。
いい夜だった。
WFが催されていたこともあって、 あちこちから東京に集まった仲間と夕食をともにする。
僕は模型の趣味はないので出かけはしていないけれど、
なかなか顔を合わせる機会が減った人が集うのは胸が弾む。
Amazonはもちろん、東京の書店でもすっかり在庫がなくなってしまっていたけれど
神戸のジュンク堂に1冊残っているのをネットの情報で発見し、
大阪赴任中の友人に確保していただいていた
松田未来さんの「アンリミテッド・ウイングス」2巻をその席でようやっと手にできた。
マニアな漫画なのだろうと失礼ながら勝手に思っていたら、
同席した人の多くが「これは面白い」と以前からの作品への想いを熱く語るのには驚いた。
WFに行ったのも、モデル化された漫画に登場するレシプロ機体を買うためだと言う。
良い漫画ってちゃんと届くところには届くんだな。
その松田さんの最新刊が発売になった。
「V&W CO.,LTD(航空機再生株式会社) 」
http://amzn.to/hREgjj
「アンリミ~」のスピンオフの色彩がある作品で、
僕はカバーのイラストやデザインのお手伝いをしている。
これも面白い漫画で大好き。

先日、急に思い立ってイラストを1枚描いた。

Mami01b

この数ヶ月ずっと休みなく絵を描いてきたけれど、それは仕事のものであって
自分のためというか、趣味みたいな側面はなかったから、
本当に久しぶりに、自分の気持ちの赴くまま描いてみる。
友人がpixivあたりで情熱的に発表している
「魔法少女まどか☆マギカ」の絵を眺めていて、突発的に描きたくなったからだ。
情熱は伝染する。
絵は、そうした情熱を写しこみやすい。
それで黄色先輩こと巴マミを題材にする。
シャフト制作、新房昭之監督×虚淵玄脚本のオリジナルアニメは
東映お得意の魔女っ子には失われたアウトサイダーな香りがして良い。
野心と予感に満ちている。
絵は前から何かのときにとイメージしていた馬乗り。
マスケット銃というアイテムもあったので、そのポーズを用いてみた。
銃自体は実在するものを描いたのではなく、いくつかを参考にまとめた適当な形。
背景は「劇団イヌカレー」の手による劇中のイメージに近いものをと考えたら、
昨年、自分的に大失敗して納品後は封印していたイラストの背景を流用、加工してみた。
25年位前にスクラップしてあった抽象画を真似たものと
経営していた工場で撮った鉄部に浮き出たサビなどの写真、
自分で描いたバラの花、
漫画執筆のためのスクリーントーンのストックを重ねて構成してある。
本当に自分の思うままの絵なので
どこかに発表する機会とかあってというものではない。
だのに勢い余ってA4で600dpiも解像度があるから、落書きにしては異様にデータ量が多い。
でもこういう自分のために絵を描くことも大事だなと思う。
確定申告の準備とか、コミケの申込とか、「虚数霊」3巻のカバー画とか
色々やることはあるのだけれど、
それでも、いいんだ。
愉しかった。

|

« ハリー・ポッターと黒い玉 | トップページ | 本日はコミティア »