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2012年2月10日 (金)

宇宙戦艦ヤマト2199

僕の新連載のタイトルです。
そう、ヤマトです。
3月10日発売の角川書店「ニュータイプエース」誌にてスタートします。
2月発売号vol.6の誌面で情報解禁となり、
アニメの公式web等でも告知がされると思います。
初回は63頁というボリューム(なぜか奇数ページだ)。
現在、ネームにOKも出て、一人でこつこつ執筆の真っ最中です。

Illust01b
思い返せば、
ヤマト好きが高じて
1999年にヤマト発進200年前記念に本を出そう!と僕は自身で企画を温めて、
幾人かの編集者、出版社にもちかけていたのが始まりのように感じます。
その頃の僕は編集者ではあっても業界機関誌が仕事で、一般誌は扱えていなかったので、
企画を持ち込むことしかできなかったのです。
結果はスタジオDNA(現・一迅社)から発刊された
「宇宙戦艦ヤマト-遥かなる星イスカンダル-コミックアンソロジー」がそれになります。
ただし、当時の社長(現・会長)の嘘と独走と策謀のため、
担当編集さえ知らないうちに物事が決められ、
僕に知らせられぬまま当初案とはまったく違った形にされてしまい、
自分としては無念ばかりが残りましたが、
そこに自分の描いた漫画だけは収まりました。
そのやり場のない気持ちが仲間を募ってアマチュアリズムとファンジンという形の同人誌で
発表を続けたりするきっかけになったのです。(これは4冊出ている)
http://www.mandarake.co.jp/zin/male/contents/yamato/index.html
この同人誌では本当にヤマトが大好きな人が集まり、
そこでは僕の想像以上の大きなものが
人のつながりとともに未来にむかって育まれたように感じています。
そんな折、ディアゴスティニのヤマトファイルの立ち上げに声がかかり、
無償で全50冊分の構成を作ったりしましたが、それも企画が頓挫。
そうしたら知らないうちに再開していて、なぜか蚊帳の外に。
数年前より出渕監督からちらちらとお話は聞いていた今回のアニメ作品「ヤマト2199」も
角川ではない出版社にてコミカライズの企画が起こり、
その執筆者の候補に指名いただいたものの、
それも昨年の春過ぎには凍結状態に。
(友人の井上純弌が僕が連載すると以前にTwitterでつぶやいたのはこちらの企画のこと)
つくづく自分には商業ベースでのヤマトに接する縁がないものだと思っていました。

「コミックフラッパー」誌での自作の連載も終了してふらふらしていた昨年夏に、
出渕監督から、助っ人として入ってくれとの依頼を受けて
「ヤマト2199」の設定のお手伝いをすることになったのは
以前の日記にも少し触れました。
アニメの仕事は初体験で最初は勝手がわからず戸惑いましたが、
自分の持てる能力のどこを活かせばよいのか、
そして着想のスタンスが明確になってからは
提出する設定にも筋が通ったものになったとは思います。
監督からも「助かってるよ」とのねぎらいをいただき、
その意味では、ヤマトの「仕事」で初めて良縁に恵まれた時間だったと思います。

角川での今回の新連載は
富士見書房「月刊コミックドラゴン」誌で連載を持っていたころに
お世話になった編集者さん(現在は角川のアニメ部門)からの連絡が最初でした。
僕がヤマト馬鹿の一人だって昔からよく知っている方で、
NA誌の編集長との会合をセッティングしてくれました。
自分の作品を示したり、いろんなことを話して、
そうして僕にお仕事をいただけることになりました。
アニメの設定に関しては今年1月頭まで提出物があったので、
漫画に専念できるようになったのは半ばからでありましたが、
こうしたこのタイミングで
「ヤマト2199」のコミカライズを担うことになったのは
自分にとってよかったと思っています。
それは出渕監督を筆頭に、
現場で作品を創るために尽力している多くの方々を知ることができたから。
その情熱や想いに触れることができたから。
メディアミックスは相補関係、相乗関係で事業規模を大きくしていく
商売の方法論である。
だけど僕にとっては違う意味もあるのです。
それは僕の描く作品で
「ヤマト2199」というアニメ作品とそれを作っている人たちの努力に
エールを送ることができるってこと。
自分のためではなく、誰かのためにというキッカケがあると僕は頑張れる性分で
とりわけ縁のある人たちがそこに思い描けるのなら、
いつもよりも力がみなぎります。
その意味で、特別なタイミングなのです。

僕の記憶に残るコミカライズ作品は
アニメをそのままなぞるではなく、漫画ならではの趣向が息づいています。
なので本作もそんな漫画になるよう
僕は自分の作品としての表現をここでしていこうと思っています。
それが同時にエールであり、スタッフへの讃辞であり、
そうした想いが結集する原典への敬意であるとも考えるので。

面白くなるよう努めていきますゆえ、どうぞ愉しみにしていてください。

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