« 明るい話 暗い話 | トップページ | コミケ明け »

2012年8月11日 (土)

コミケット82

コミケット82、夏コミに出展してきました。
今回は前の日記にもあるように初日での参加。
自分の浅はかさへの反省をかかえながら、
基本的には静かに過ごしていました。

前の晩からいつもの自分嫌いが発症して、ぐちゃぐちゃな気分でビッグサイトに赴く。
ファミマの前で人待ちをしながら座っていた隣で、喫煙所でもないのにタバコを吸い始めた
若い男性(まぁサークル参加者でしょうね)に注意をする。
(携帯灰皿も持参しない。隣に許諾も求めない自分勝手な最低の喫煙者でした)
そんな輩を二人ほど相手にしたけど、不愉快そうに睨んでくるだけで殴ったりはしてくれなかった。
殴られれば、ほら自分はこんな惨めな人間なんだって、もっと納得できたのにな、
とか思ったり。
朝はそんな気分だったのでした。

ヤマトの連載の傍らで同人誌の原稿を描くほどの余裕を作れる能力もないので、
新刊はなし。
自宅に残っていた過去のヤマトの同人誌2種類の在庫を20部、
冬コミに出した自作のカラーイラスト集、
委託では
自主CGアニメーション「ロボと少女(仮)」のDVD+ブックレット、
春日ひろさんの自選遺稿集、
帰ってきたウルトラマンのインタビュー集、
の3種でお店を作りました。
合同で出たとはいえ、僕もそんなの初めてなので会計を一緒にすると混乱するから、
「日本晴」さんとは別会計で売るものもきっちり分離。
なので、表紙やイラストを寄せた「そして、星へ行く艦」はそちらのマター。
開場後の状態は面白いように違っていて、
「日本晴」さんは見る見る列が伸びて大賑わい。
ヤマトと中国嫁日記の同人誌が凄いスピードでさばけていく。
それを横目に僕の方はまったり。
こういう状況になると列に引力が発生してまずはそっちに人が集まるのですよね。
こちらの閑散っぷりを哀れに思ってか、
お隣が「本家はこちらです」みたいな感じで僕の方へ誘導をしてくれたり。
(本家かっていうとコミカライズはしてますけど、どうなのかなとか思う)
そのお陰で、それでもゆっくり本は売れていく。
同じヤマトでも20部がなくなるのに3時間近くかかるのだから、
隣と隔絶したゆったり感は理解いただけようもの。
人気サークルとマイナーの差は大きいものだなと感じ入る。
そして、その同じ時間くらいで
隣のヤマト本は数百部が売り切れてしまいましたです。はぁ…。

それでも曜日というか出展日が異なるせいか、
既刊在庫ばかりでも、初めて見るという人も多く、
予想以上に手にとっていただけたのは嬉しかった。
特に春日ひろさんの遺稿集は彼女の死自体を知らなかった方が何人もいらして、
愛しむように買っていただけたのは、編集をした者として気持ちが満たされました。
帰りマンの本はヤマトと年代が重なることもあって、これが一番売れた。
色々いきさつがあってカバーデザインを僕が手がけた訳だけれど、
工藤稜さんのイラストの力だなと思う。
中身はちゃんと発言者の校正も入って、面白かったと感想を貰っているそうなので、
文字ばかりでも楽しめるはず。
ただレイアウトデザインや文字組みがかなり酷くて、
編集の期間があったのにこのレベルはいかがかと、同人の主催者に会場で説教する。
本を作るっていうことを軽く考えてはいけない。
隣を尻目にゆっくり一人で店番をしている中で、
読者の方やヤマトファンの方々とお話する機会も多く持てて、
素敵な時間を過ごせました。
中には「お父さんがヤマトファンなので単行本にサインを」っていう娘さんがいたりw
お話をする際に、恐縮される人もいらっしゃいましたが、
僕は人並み以下のダメ人間で、人生でたくさんの失敗をしてきた者だし、
漫画を描けるという能力が、皆さんの仕事や趣味の知識や能力と
価値として優劣がつくものではないと思ってますので、
そんなにかしこまらずに話していただいて良いのにな。
担当編集さんも来場してて、
前日に送った連載のプロットは編集部はOKとのこと。
また、コミックZINさんもご挨拶に訪問くださいました。
「ヤマトは7月の月間コミックス売上で2位でした」と報告とともに御礼の言葉を。
発売当初の2週は3位と聞いてましたが、これには僕もびっくり。
だけどお礼は僕からも述べさせていただきました。
どうやらアキバや漫画専門店の界隈では、
ヤマトは萌えと無縁のほぼスルー状態だった中で、
ZINと丸善だけが力を入れて臨んだ姿勢が、この結果を生めたとのことだし、
それに煽られた他店も動いたそうです。
だったらそれはもう書店さんの力なのですから。
今回は色紙の依頼も頻繁で、しかも森雪のリクエストが多く、
描くのに時間を要してしまうので、
1度トイレに立った以外は、とうとうずっと椅子に座っていて、
会場をぜんぜん巡る事が出来ませんでした。
どうやら、この日はヤマト関係の出展が多い日だったようなのに、
ぜんぜん見られなかった。
残念だなぁ。

ということで、
僕の自宅にあった以前のヤマト同人誌の在庫も6年かけてやっとなくなりました。
ヤマトの不遇な時代に素敵な出会いを作ってくれた本だったなと思います。
再版はしません。
気運にのせて同人誌で儲ける気はないので。
好きな人が集まって、道楽としてとことん楽しく作り、そして好きな人の手に渡り楽しんでもらう。
それが同人誌の基本であり、マナーだと思うので。
だから自分では当分、これまでのようなヤマトの同人誌は作りません。
(連載のヤマトの資料集は出すかもだけど)
一応自分はヤマト2199のスタッフだし、
寄稿していただいた方にも今や関係者がいらっしゃるので。
ほとぼりが冷めたらいつかまた、皆んなで愉しみたいな。
お隣の「日本晴」のヤマト本は再版するとは思います。
で、持ち込んだ僕のイラスト集はしっかり売れ残りました。
マイナーサークルは不動なのです!
なんか自信がついた。
馬鹿な夢は見ない。
己の分を知り、そして実直にそれを押し広げる努力こそ価値がある。
冬コミは以前と同じ最終日に出たいな。

今日は連載のシナリオ作業をして、
明日の夏コミ3日目は遊びにいきますね。


追記:
どうも世の中の情報を眺めていると、
ヤマト2199の本を出してる「日本晴」の隣で僕がお店を出してることを
まったく知らないままだった人がかなりいるみたい。
「日本晴の隣で売ってたヤマトの本って買って大丈夫なの?」みたいな発言まであった。
Twitterの情報には僕のブースのことはアップされてないしね。殆どスルー状態。
でもこのblogには当然ながらとっくに記載されてる。
いかに多くの人が作者のblogとか一次情報とかを注視せずに
手軽な距離の情報だけを追ってるのが分かるなぁ。
でも僕はTwitterは絶対やりません。自分には合わないので。

|

« 明るい話 暗い話 | トップページ | コミケ明け »