初めて少年マガジンを買ったよ
生まれて初めて少年マガジンを買った。
お金をおろしに寄ったコンビニで買った。
まだ口座に原稿料は入ってなくて、580円しか残がなかったけれど、
260円のマガジンを買ってしまった。
大今良時さんの「聲の形」を読んじゃったから。
小学校時代は僕はいじめられっ子で
同時に身を守るためにイジメにも加担した卑怯で醜い心の人間だったので、
憎しみと後悔を両方抱えて生きてきてしまった。
そうした罪をどこかでもっと早くに気づいて行動できてればと思うことがある。
きっかけがあればというのは何もしてこれなかった自分への甘えと言い逃れだ。
だけど漫画とかアニメでもいいけれど、
週刊少年誌にこうした漫画、しかも教条的でなく、
移ろう気持ちとか仕打ちとかそういう様をちゃんと丁寧に描いたものが載って、
広く届けられて、どこかで誰かの心の棘を抜く力になればいいな。
僕が昔、本屋のない僻地に住んでいて
床屋さんにあった少年ジャンプの「カッパがでてきた日」というコンタロウの短編漫画を読んで、
人見知りで友達が少なかった自分を感じ、そして思い立った気持ちを
今も鮮明に覚えているのと同じように。
だから僕は漫画の力を信じよう。
こういう漫画はなかなか単行本になったりしないだろう。
でもときどき、フッと載ってしまうのが漫画雑誌の不思議で懐のあるところ。
だったら買わずにはいられないじゃないか。
こんな歳になったって。
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