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2013年4月 6日 (土)

ひと足お先に

月明けの四月馬鹿の日に脱稿。
月初にイラスト仕事を抱えて連載の取り組みが遅れた上に、
頁数は先月より多いっていうピンチな状況で進んでいたので、なんとか納まって胸を撫で下ろした。
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そしてまもなくTV放映、第5章の劇場公開が控えている。
それらに関連したチラシが劇場で配布される予定で、そこにイラストを寄稿した。
で、このイラストの〆切が先月末という、また連載とバッチリ重なっていて、
まさしく地獄ロードだったわけだけれど、
「ヤマトのことはできる協力は何でもします」って
製作委員会さんにも編集部にも言ってあるので、
倒れたりしない限り、依頼を受けちゃったりなんかしちゃったりする。
で、今回も友人の日野カツヒコさんにお願いして下塗りをしてもらい、なんとか仕上がった。
日野さんも自分のお仕事があったのに、合間を見つけて手伝ってくれて、頭が下がる。
仕上がりも素晴らしい色彩で、
やっぱり僕では出てこない感覚があって頼んだ甲斐があったというもの。
それに僕が丸一日かけて手を入れて完成。
それでやっと僕の絵ですって言えるかなという感じになった。
日野さんのタッチってゲーム屋さんゆえなのか
独特なタッチのつけ方があって、その勢いがもちろん味ではあるのだけど、
僕はそういう塗りはしないので、タッチを落ち着かせたり、
青いハレーションの情緒的な効果は僕には過ぎるので、全体に抑え気味にしたり。
また、人物の主線がなぞられて濃くなっていたので、
そこは全部消して薄い鉛筆の線を活かして柔らかくした。
そろそろ刷り上ると思うので、ヤマトの上映劇場に6章のチラシとして並ぶはず。

ということでキツイ3月だった。
お花見として宴席にはとうとう行けなかったけれど、
マンションの庭にも桜がたくさん植わっているので、
アシさん2人と庭のテーブルにお弁当を出して
ハラハラと桜が舞う中でお昼ゴハンをいただいた。
お弁当やお惣菜やお茶の器に花びらが舞い降りるのを愛でながらの
暖かで綺麗で素敵な時間だった。
それが今年のお花見。
あ、そうそう、もうヤマトクルーでオープンになっちゃったみたいだが、
5章のグッズ用の古代兄+真田+新見さんのイラストも描いた。
ちょっと少女漫画風な場面w
数点描いたラフで、クライアントの女性スタッフにはこの絵が受けたらしいので採用。
これにも桜花を振っておいた。

この数日は友人達と呑んだくれながらも、ちまちまと仕事をしている。
今月執筆分の脚本は半分程度は完成した。
もう少し書き進めてからネームをラフに切って、今月の掲載頁数を推し量る予定。
単行本を早めに出したいという編集部の要請で、
1巻と同じ頁数になると、ドラマの構成を当初案から変更しないといけないので、
いささか悩ましい。
漫画家がこう描きたいという気持ちとか作品性よりも
出版社の「売りたい」っていう思惑が優先されそうな中で、
どこを落としどころに作っていくか、その交渉も僕の仕事だ。
カバー画は今回もまたもめそう…。

で、ヤマト第5章のスタッフ・マスコミ試写に行ってきた。
夜の9時から開映なので、
7時くらいからお仲間たちとわいわい食事をしてから臨む。
(インドカレー食べ放題で満腹w)
その際に、秋葉原で配布していたというヤマトのPR新聞(読売版)をもらう。
名場面をコラージュしたそれがえらくカッコよくて、朝日版も欲しくなる。
劇場では何人かにご挨拶。
5章は沖田艦長のクロノグラフしか新規でデザインをしなかったので、
7章は時間を作るからもう少し参加したいなとスタッフさんに耳打ち。
(6章は5章よりはデザイン参加してる)
上映中、オナカいっぱいで眠くなるかなと思ったら、そんなことは微塵もなかった。
5章はお話もしらないし、予告PVも見ないでいたので、
ただただその物量と怒涛のような展開に圧倒されっぱなし。
作画もシャープさに情熱のみなぎった線が随所にあって、
人物の表情も演技も素晴らしい。
なんかもう作画に関しては章を重ねるごとに良くなっていく。
ドラマの構成や演出も情緒的過ぎない抑制された美徳があって、
出渕演出の特徴が良い方向に発揮されているなと思う。
古代と真田のエピソードは真骨頂。
沖田艦長もまさしく艦長としての決断や采配を揮い、その力量を見せつけて有無を言わせない。
そして何より、「重力アンカー」!
あれはいいものだ。

もう少し冷静になれば、もちろん課題やアラもあろうけれど、
体験、体感として第5章はとても心地よかった。
試写会だのに、皆んな拍手喝采でしたよ。
来週の劇場公開が楽しみだ。
自分も新宿初日の10時20分の舞台挨拶回に観にいく予定。
試写会場より音響が良いので、そこも楽しみにしよう。
しかし、こんな圧倒的な力を持った作品はもうなかなか作られないかもしれない。
それが今度の日曜日からいよいよTVでも放映がスタートする。
観た人はきっとその辺りのSFアニメとのボリュームの違いに圧倒されるだろう。
そしてそれを半年の間、楽しめる幸福は素晴らしい経験になる。
日曜の17時、ヤマトを観て、笑点、サザエさん、まる子というような
家族でTVを見る流れができるのも、
昨今ではもうあまりないことではないのか。
ヤマトがそれを拓いてくれるに違いない。

で、上映後にロビーでウロウロしていたら、
編集長と担当さんに遭遇!
先月の原稿の遅れを一通り詫びてから、
来月の原稿の打ち合わせ。
NA誌の5月発売号は「宇宙戦艦ヤマト2199」が表紙に決定。
GW進行で厳しいけれど、予め提出してあった案の中で採用になり、
タイバニとかのこれまでの表紙とは違うアプローチの絵で決まった。
漫画家として初めての漫画雑誌表紙の担当だ。
頑張らないと!

そしてまだ細かなことは決まっていないし知らされてないけれど、
5月頭から新潟市の漫画関連施設で「宇宙戦艦ヤマト2199」展が催される。
製作委員会さんも後援なので、設定資料とかスチルとかの他に、
なんと、オイラの漫画原稿の原画展示、作画工程の説明、
さらにはサイン会とかトークイベントがあるらしい!
って、何話せばいいんだよ!
僕は出渕監督みたいに饒舌じゃないし、舞台慣れしてないのですだよ。
この展示会は3ヶ月もやっていて、
展示の模様替えやサイン会も複数あるやもなんだって。ひー。
いや、「ヤマトのことは出来る協力は何でもします」って言ってある手前、
逃げられないのね。
とにかく、オフレコと撮影禁止にしてもらわねば。

ということで、どこよりも早い個人的な情報でありました。

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