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2013年7月 4日 (木)

新潟再訪

6月30日は新潟市にてトークイベントとサイン会。
ということで出かけてきた。
はぅぅ…。

前の晩というか30日の午前4時半まで連載原稿をやっていた。
今回もかなりトーンなど、アシさんに任せっきりにして、
フィニッシュらしいことをさしてしないままの原稿になってしまい、恥ずかしい限り。
しかも担当さんをそんな時間までつき合わせたものだから、
新幹線で同行する予定だったのだが、乗り遅れてしまったみたい。
こちらも仕度などバタバタしながら一人Maxとき317号上野10:18に乗って新潟入り。

新潟市は東京より暑かった。
北に向かうのだから涼しいかなとか想像していたので、ややあてが外れる。
会場である日本アニメ・マンガ専門学校(JAM)に着くと、控え室へ案内される。
http://www.web-jam.jp/
応募人数が60人を超えた段階で、当初の「マンガの家」から、
こちらに会場を移す段取りがついていたそうだ。
(最終的に100人オーバーであった)
控え室で、新潟名物だというタレかつ丼をいただきながら打ち合わせ。(美味しかった)
http://www.tonkatsutaro.com/
今日の進行役でマンガの家の館長でもある坂田さんが予め用意した
質問事項などに目を通しながらの確認。
難しいというか真面目な質問が並んでいた。
そのどれにもさして明確な答えは持ってないんだけどなとか思ったけれど黙っている。
そしてすぐに開会。
4階の講堂の席はしっかりと埋まっている感じ。
開催者には喜ばしいことだけれど、こっちは大勢が苦手なので焦るのだ。
イベントの内容は坂田さんの思惑を微妙にかわしながら回答をしつつ、
(だってそんな真面目なこと考えて描いてないし)
話しは横道にそれていってしまって、
坂田さんの狙いとは別に、僕が話しておきたいなと思っていたことにも触れず仕舞い。
終始なごやかで、笑いのある楽しいイベントで、それは良かったことなのだけれど、
やはりもっと密に段取りを組むか、僕の独演の方が目論見には近づけるなという印象。
ただし、僕の独演とかはもの凄く陰気で理屈っぽく、平板な話になることは必定で、
決して面白い、楽しい、という感想は参加者に与えないと思う。
(陰気な人間というものはそういうものだ)
多分、僕は漫画における即興性の模索とJAZZのインプロバイズの関係性とか、
佐々木昭一郎的な空間性と人物造形のあり方と橋口譲二の人格と風景の親和みたいな話しを
ずーっとしちゃうと思うので。

そうして、30分ほど予定をオーバーして第1部が終了。
参加者の質問に、ミリタリー的な素養についてあったけれど、
以前から言っているように、僕はミリタリーは全然分らない。興味もない。
ではどうして漫画が描けるの?と問えば、
軍隊に無知でも「組織」としての筋道を通せば大きな間違いはないということと
分らなければ、詳しい友人に尋ねればよい。
それだけなのだ。
メカ的な描写で言えば、ああそれは、勘で描いてるかも…。
というかメカは風景(建物)だと思って描いているので。
定規とか使ったシャープな描写だと、大きさとか素材感とか出ないし。

続く第二部、サイン会も大変だった。
100人×3冊みたいな感じだったのと、そこそこ会話などしながらだし、
かなりの時間を要した。
自分の名前を描いてるのに、だんだんルーチン化して
ゲシュタルト崩壊しかかってしまった。
人間はあまり同じことを続けてすることは良くないね。心がなくなってしまう。
それは来ていただいた人に一番申し訳ないことだし。
結局サインは17時までに済ませられず、
幾人かのお許しをいただいて、
地上波放送の第13話「異次元の狼」を皆で視聴。
プロジェクターによる大画面投影で、音量も大きく、
なかなか自宅では得られない好艦橋。
13話は僕もソノブイのモニター設計をしていたので、面目が保てて安心。
放映後にサインをしたのは、北崎拓さんとか、小林治さんとか、なーぜーかー見知った顔ばかり。
うーん。恥ずかしい。
雄姿を募って東京から日帰りで来て下さったそうな。(ありがとうございます)
イベントが終了して、徒歩数分の「マンガの家」へ移動。http://house.nmam.jp/
そこで3期の模様替えが済んだ展示を眺める。

2013070118250000
眺めるって言っても自分の絵が多いので、今更なのだけれど、

2013070118270000
どんなチョイスをしているかとか、他人の見方が分ってよいので。2013070118270001
(艦内は撮影禁止w)
そのあとは駅近くの居酒屋で地酒と肴に身を委ねて…。

翌日は9時には起きて、再び「マンガの家」へ。
展示の模様替えはされたけれど、頁の解説文がないので、
それを執筆するためだった。
同じスペース内にある漫画講座用であろうPCをお借りして、
掲示している頁の解説を1枚につき200字程度で記していく。
途中、新潟市役所の担当者さんや、JAMの生徒さんが授業の一貫で見学にこられたりで、
応対したりしたけれど、
夕方までにかなりの部分を書き終えた。
早ければ今週中には解説文が展示に付記されると思う。
で、名残惜しくも新潟をあとにした。
参加者さんからもたくさん差し入れをいただいたので、お土産もいっぱいだった。

帰宅したら緊張の糸が切れたのか、
38度超えの熱をだしてダウン。
仕事がまた1日遅れてしまった。
今週中に上げるカラーイラストが1枚あるのだけど。むむむ。

熱があると自覚する前、仕事をしながらネットを巡ったら、
新潟のトークイベントについてちらほらと書いてらっしゃる方々がいる様子。
録画や広く公開を前提にしていないこうしたイベントはオフレコが基本だし、
それを前提にしないなら、話す内容だって違ってくるものだ。
それにわざわざ遠方や、時間を作って足を運んだ他の参加者さんにも
その労苦の意義を下げてしまう意味もある。
だけどわりと気にしない人も多いのだなぁという印象。
「ヤマトーク」などは有料イベントなのに、
勝手にTwitterへ発言内容や様子をリアルタイムでアップしてる人もいると聞く。
それがおかしいことだとは思わないのかな。
共有したいって気持ちから、お祭騒ぎ的な勢いで楽しければよしってことではないと思う。
お祭はその場に参加した人のものだ。
ネットもその参加ツールだと言うのなら、
それはオフィシャルがニコニコでもUSTでも、最初から公開を組んでいるものだろう。
参加者が自分の判断で行なって良いものではない筈。
そしてこの時代にあって、ネット公開をしないのはそれなりの理由があってのことと
容易に想像できるはず。
今回の新潟では、基本的には言って不味いことを喋ってはいない。
だから雰囲気を伝えたいって気持ちは楽しく見ていられるのだけれど、
自分の趣旨とまったく異なる意味に受け取られていたり、事実誤認をされていたりすると、
真面目に凹んだりする。
僕はどうも「誤解のないように伝えないと」という強迫観念が起きてしまうと、
あの手この手で執拗に説明を重ねていていく癖があって、
それで人から本当に嫌われる。
大事な相手だからと思って頑張るほど、どんどん嫌がられる悪循環を作ってしまうのだ。
社長時代はそれで「よくわかんない話をくどくど言い続ける面倒な奴」として
社員から総スカンだったし、それで人前で話すようなことはもう止めようと思った。
それでもヤマトの応援になるならと考え、くどくない喋り方を心がけたのだけど、
なかなかやっぱり上手くはいかないようだ。
人前で話しをし、何かを伝えるのは難しい。
自分は絵とか文章のほうが向いているのかもしれない。
そちらは推敲もできるし、表現も工夫できる。
その上で読者の想像力に委ねるような部分を残しているから、
明確な何か、理屈や事象や意味を伝える目的ではない。
ところが、明確に何かを伝えようとする生の言葉に僕はそのスキルを持たない。
今回も己の分をはみ出していたのだろう。

そういえば3時間遅れで新潟入りした担当編集さんがイベント後に、
マッグガーデンの「コミックブレイド」誌で2199のスピンオフ漫画が始まると教えてくれた。
出版社的には競合ができるのは嬉しくないかもなのだろうけど、
僕は楽しそうでいいなと思う。
http://natalie.mu/comic/news/93941
http://comic.mag-garden.co.jp/blade/2253.html
東まゆみ さんって作品数も多いし、かなり有名な人なのね。
漫画ってそんなに読んでないし、恥ずかしながら不勉強で全然存じていなかった。
「2199に遂に大物投入」みたいに喜んでる声を見かけると、
これまでは無名の小物ですみませんでしたとしか言いようがない。
頑張っても周囲から低く見られるのは社長時代にもっと酷く味わっているので、大丈夫。
小物の自分らしく、自分に嘘の無いように描き続けるだけ。
東さん、ヤマトが好きな人だといいな。

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