2020年10月 1日 (木)

#勝手に今日は一日クローバーラジオ三昧

9月30日はクローバーラジオ閉局の日。
朝起きてから、仕事しつつクロ局だけをずっと聴き続けてみた。そのまとめ。

9月30日
06:33
今日はずっとクロ局を聴き続けてみようかな。勝手に自分で出来る「今日は一日クローバーラジオ三昧」だ!
08:24
今朝の黒のゲートは「1974のTVアニメから」でした。
10:05
今朝の「キラクラシック」はホルストの惑星。日本人の好きな交響曲のベスト10に必ず入るこれをこの日に聴けるのはいい!
10:23
簡単な曲解説つきで1時間まるまる惑星を聴きこめる。昔の民放FMなどであったスタイルだけど、味わい深い。
10:56
未完成の「冥王星」の後世の補完版をかけるのではなく、平原綾香の「ジュピター」で番組を〆るのも視野が広くていい。
11:15
「フレンチポップスでBon!」は解説が入らないから年代が分からないが、編曲から1960〜90年くらいの幅がある選曲に聞こえる。シャンソンやフレンチPopsは日本の歌謡曲やニューミュージックへの影響も強く耳馴染みがして心地よい。ただ最近のJpopには皆無だけど。
11:22
近年のJpopは90年代のバンドブーム以降、ロックバンドの編成が主流になってしまったため、音楽的に偏向していて貧相だ。新人デビュー⇒アイドルかロックバンド⇒がっかり の構図。アニソンも「魔女っこメグちゃん」や「ひそまそ」のEDのようにフレンチの要素が入ったりする豊かさをもっと広げて欲しい。
11:27
まぁ、ひそまそはフランス・ギャルの曲をリメイクしたものだけど。
11:28
あ、番組ラストに曲リストが入った。でも解説なしねw
11:34
「洋楽ヒットソング」って番組タイトルからして脳味噌使ってないから、時間を埋めるフィラー番組だな。こだわりもなさそう。そろそろお昼ご飯に出かけようかな。
12:51
昼食より帰宅。さぁ「ごきげん!昼MAX」。初めて聴くけど穏やかな番組だ。これも地元にしっとりしっかり根付いてるなぁ。
12:58
ここも最終回っぽいリクエストでいっぱいだ。僕はぴーちゃんを誰かリクエストしてよー。
13:02
1時台のスタートにこのテーマ音楽は昼寝をしろと言っているようだ。志木市の田圃ウォーキングの案内とかいいなぁ。そういうの好き。
13:25
今しがたかかった曲。Van Jones「Time has made me New」。お昼にこういう音楽は昼寝しろと言っているようだ。いや、最高なんだけど。


14:58
昼MAXの選曲は独特に日本のというか埼玉のお昼の空気と広い空に馴染んだものが多かったんだな。いいな、この番組。
15:17
5時台はフィラー番組だから特に練りこみがないので聴き流し。その意味では林檎さんの黒のゲートJukeBoxは毎回テーマを明確に設けて選曲していたからこだわりがあるよね。
15:59
さぁ、ラストイブクロの時間だ!水曜だけでなく、イブクロの最終日。そしてAスタジオからの生放送もこれで終了なんだよ!
16:33
朝の6時半から始まった#勝手に今日は一日クローバーラジオ三昧。10時間を越えてNHKの三昧も突破した!まだまだ聴くぞ!
16:40
イブクロも各曜日のパーソナリティ、番組の個性にファンがいて、常連さんが投稿してるんだなぁ。その温度みたいなものが伝わってくる。火曜常連のアンドローさんにはアンドローファンがいるという階層構造が凄いし!
17:04
「番組へのメッセージはメッセージフォームで」というCMもこのイブクロが終わりなのかな。いや、フォームが数日残っていれば、お礼のメッセージを送る手段になるかもしれない。
17:36
今日はスタジオの下にファンも来ているんだ。凄いな。オイラもクロ局のスタジオ近くにまた行きたいな。焼肉とかラーメンとか食べたい。
17:50
昨日と違って、最終回っぽい曲がガンガンかかるぞ。これも曜日ごとの個性だな。
17:59
ああ、子供DJってあったなぁ。新しいリスナーが聞き始めたら閉局って残念だろうなぁ。生放送の番組が終わってしまったよ。拍手!拍手!お疲れ様でした。
18:03
「アジアンヒッツ迷歌不断」はNHKのワールドミュージックよりもアジア圏に特化していて、実は貴重なPOPsの番組だったんだよね。イブクロのあとにそのまま聴いていることが多かったな。
18:07
90年代からアジア各国の音楽事情は洋楽よりも日本のPOPsやアイドル歌謡の影響を強く受けて、急激に変化と成長をしていく。その頃からタイや台湾、香港を訪れて音楽に触れて驚いたものだった。なので日本の曲のカバーや日本語の歌もあったりする。そうした音楽シーンの今を聴ける番組だった。
18:10
タイなどは日本のトレンディドラマと一緒に輸出されて浸透していったので、タイ北部の山奥で植林していたとき、現地の中学生がキムタクを知っていたよw 韓国は日本文化の統制が長かったから演歌からスタートしてるのがユニーク。演歌はそもそも日本で在日文化の朝鮮歌謡も取り込んで成立してるしね。
18:24
アジアンポップスは山下達郎や渋谷系の影響を受けてさらに飛躍している。AKBとかアイドル歌謡に市場を食われてる日本よりよほど洗練された音楽シーンになっていたりする。
18:30
まぁそのAKBの女衒商売のビジネススタイルを輸出したりするから、日本の芸能界はさらに卑しいんだけどね。
18:31
「こども♪おんがく♪ひろば」はオイラには縁がないなw 可愛い曲が多いけど、やもめの自分には少しさびしい。
19:00
いよいよ「アニソン音エア厨!」
19:02
ひろ♪さんもいる!MIKARAちゃんのメッセージもありそう。音声メッセージだとなお良いんだけどな。そして今日のテーマは「おしまい」。アンドローファン的にはどんな話題で攻めてくるのかが気になる!
19:03
さぁオイラの#勝手に今日は一日クローバーラジオ三昧も12時間を越えたぞ!
19:25
林檎さんは色々好きすぎて紹介しきれなかったという感覚は分かるw 「ピカレスク」がテーマのときブラックラグーンは採り上げると思っていたのよね。
19:31
おお、ガルパン最終章か!
19:32
ちゃにま。さん、泣いてもいいんだよ。
19:41
リクエストはあれど、音源の問題で曲が全然かからないアニソン番組になっているぞw
19:50
アンドローさんきた!また左とん平!ww
19:57
炭治郎の歌か!番組のラストにこの選曲いいね!
19:59
ふぇぇ。番組が終わってしまった。
ちなみにアニソン音エア厨のオイラのリクエストはアンデルセン物語の「キャンティのうた」でした。

20:01
「ラジオセラピー」最終回なのにメインMCが休みという快挙! つか、初めて聴く番組w
20:08
瀬織津姫の話題とは凄いな。
20:13
ふぉぉ、スピリチュアルがらみの番組なのか。あっちの世界までとは、やるなクローバー。
20:29
この番組まるで終わる気ないぞ!また来週とか言ってるww さては、他の局にも配信してる番組だな。
20:32
「サルパラダイスのマジカルハッピーツアー」って猿の楽園かと思ったら音楽の番組なのかな?
21:02
「アミティエシアター」って演劇集団の番組なのかな?雑談っぽいトーク番組だけど、途中に寸劇が入るのかな。
21:35
「Wednesday music selection」はフィラーじゃなくて日本コロムビア所属の歌手がMCの音楽番組なんだ。タイトルとは裏腹に演歌番組なのね。ふぉぉ。
21:36
このあと11時まではフィラー番組の再放送か。
23:01
荒井伝太さんも強い個性の人だよね。イブクロにゲスト出演したときにエンタティナーとしてのオーラを感じたな。
23:16
実に歌が巧い。瞬発力と自由さをもって声を操る感じが歌だけでなく、番組にも魅力を与えてるよね。
23:29
なんだか最終回とは思えないまったく普段と変わらない番組のノリだったなw
23:30
次のCANDYBOXってどんな番組だ?
23:32
さぁ#勝手に今日は一日クローバーラジオ三昧は17時間に突入!
23:35
CANDYBOX内の「ラジスピ」って、これもスピリチュアル関係のパートなのか?そっち系ってあちこちにいるもんだなぁ。
23:39
次は「モテ塾」って恋愛指南コーナー。凄いな。こういう短い企画って数時間の番組の中にコラム的に挿入して続けるパターンが基本かと思っていたけど、コラムだけ集めて30分構成してるのか!それがCANDYBOXなのか!
23:45
うわぁ今度は「山梨」番組。5分位の短い番組の応酬、しかも1ヶ月単位で番組が切り替わっていくいみたい。凄いスピード感だ。てことはあと3つコーナーがあるのかな。
23:52
次は「瞑想」番組。次がメインMCのトークで、閉局の最後の番組を表明してる。とうとうこのあと午前0時でクローバーラジオも終わるんだなぁ。
23:56
この番組も他局へ移籍するんだ。クロ局はそうして他局でも魅力を認められるMCや番組を持っていたのに、それを経営が生かせなかった。その現実を経営陣は認めるべき。
10月01日
00:00
JOZZ3DKFM クローバーラジオ最後の挨拶があった。これで閉局。お疲れ様でした!
00:02
クラシックのピアノ曲が流れ始めた。おそらく当面はこうした語りかける言葉のないまま音楽が電波に乗っていくんだろうな。
00:04
#勝手に今日は一日クローバーラジオ三昧 もこれにて終了。17時間30分。こんな風にラジオを聴き続けたのは初めてでした。特別な一日のクローバーラジオ。ありがとう。

そして衝撃の発表が!
クローバーメディア【ご報告】10月以降について
https://t.co/7vNv6DIk6d?amp=1
昨夜、林檎さんが知らせてくれた。
「停波」ではなく「閉局」。電波のライセンスを承継した新しいラジオ局が開局するとのこと。
自分もビックリ。
地域にメディアが残る。それは素晴らしいこと。
1日今朝から「アサカエフエム」と称して試験放送的なフィラー番組が流されている。
どんなラジオ局になっていくのかな。
またご縁があるのかな。

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2020年9月24日 (木)

ラジオのお話を色々。

連載原稿は先月引っ張った影響がでて押し気味だったけれど、なんとか脱稿。
ただ原稿は上がったものの連休を挟んでしまったので更新日が遅くなることに…。
今月は場面転換で主人公のフェーズに入る予定でいたのだけれど、
才谷屋さんから提案いただいた戦車戦のイメージが面白そうだったので描きたくなって、
結局今回も戦車がいっぱい。
描くの大変でした。

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しばらくぶりの日記になってしまい、もうすでに月報どころでもない。ううむ。
その間なにをやってるかといえば、家に篭って原稿を描いているほかは、とりたてて何もしてない。
コロナ禍の中、都内にすら特に出かけず、映画も本屋も行ってない。
近所で昼ゴハンを食べたり、スーパーマーケットに立寄るだけ。
そんな合間、8月にはクローバーラジオで
「ラジオ・スイート 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち -番外編-」が放送になったりという感じ。
番外編は5月の特番の収録でどうにも収まらなくなっていた
ヤマトの企画盤の音源にスポットを当てようというコーナー1時間分でした。
番組の一部に収録では扱っていない、打ち合わせにもなかった曲が入っていてとても驚いたのですが、
音源の編集を担当した譜観さんの思惑だったとのこと。
自分的には番組全体の構成バランスを崩した結果になったなと思うけど、
放送番組はイレギュラーがつきものだし、
そんな部分ものちのち録音を聴きなおすとスパイスになっていくと思います。

Radiosuite-be-forever

ラジオといえば、10月からの新番組のおしらせ。
僕の大学時代の仲間の他故壁氏くんが文房具専門のラジオ番組を始めます。
題して『他故となおみのブンボーグ大作戦!』。
番組Webサイトももう出来てる!https://daisakusen.net/
10月4日(日曜日)19時半から。局はFM-OZE。
群馬ローカルなので、クローバー局と同じくリスラジやサイマルラジオで全国どこからでも聴けます。

Tako_sticker

他故くんは学生時代から文房具好きとして活動していて、
社会人になってからは「ブング・ジャム」の一員としてイベントや情報発信など
長く活動をしてきた成果がこの番組で聴けるはず!
クローバー局でもお馴染みのふじいなおみさんと他故くんが
一緒にラジオ番組を持つというのも不思議な縁。
自分と同じ野上組出身の漫画家・海産物さんの文房具漫画の連載の原作を
「ブング・ジャム」でしたときも思いましたが。
https://www.amazon.co.jp/dp/4048936034/
そんなこともあり、番組アイコンの絵を自分が依頼されるという流れに。
リスナープレゼント用の円形ステッカーの図案に用いたいということで、
色々考えたところで行き着いたのがメンコの図案でした。
円形の中にイラストだけでなく、ジャンケンや数字、トランプなど
多用な遊びができるアイテムがレイアウトされており、
番組情報に使えそうので。
メンコは役者絵的なリアルな似顔絵のものからマンガ絵まで人物描写の幅があったので、
リアル系もラフで描いてみましたが、
面白いけどプレゼント用にはくどいのと、
依頼にあった「文具を持ってるポーズ」がリアルな絵だと浮いてしまうのもあったのでボツ。
ロゴもジャンボーグAとかスパイ大作戦みたいなヤツ!という要望でした。
僕がアンドローさんや譜観さんと一緒にファンとしてヤマトのラジオ特番を作ったように、
文具マニアが文房具についてひたすら語る番組ができるラジオの敷居の低さと可能性は
とても好ましく思います。
新番組、自分も楽しみにしております。
ラジオは今でも聴取率調査とかやってますが、
ネット配信が地域の枠を越える時代にあってまだ番組の評判や人気を示す指標がないのが現実。
なのでTwitterのツイート数などが用いられるわけですが、
自分はアカウントないので、恐縮ですが聴かれた方で面白かったら是非RTなどお願いします。

「**先生の音楽は永遠です」なんて言葉をラジオなどでよく聴きます。
人類の文化史において長く愛聴される曲っていうのは確かにあるけど、
作品の完成度や価値が素晴らしいものでも、消費の激しい世の中にあって、
聴かれなくなれば忘れられ、存在を知られなくなり消えてしまうのも現実で、
ヤマトの音楽も90年代なんて主題歌を除けば絶滅危惧種でした。
そういう音楽が見えない聞こえない所に封じこめられ溢れかえっています。
音楽をもっと聴く機会を作らないと消えてしまう。そういう危機感を感じています。
アニメ音楽でいえば、アニソン偏重も凄く嫌。
アニメや映画の劇伴音楽の扱いが本当に少ない。
JAZZが日本で一番聞かれる音楽ジャンルというランキングを見た事があるけれど、
その理由も有線などでBGMに用いられるというだけ。
日本は、音楽の多様性を否定はしないが欧米に比べてそれを評価し育て聴いていく素地も市場も弱い。
POPSや歌謡曲に異常なほど偏重をしている。
もっと色んな音楽に触れる機会を作る。それがまずは大切。それが第一歩。
なんだけど、TVメディアは民放を中心に音楽番組は壊滅状態で、
音楽は、タレントの馬鹿騒ぎの間をつなぐどうでもいいVTRの下地に流れる音の埋め草ばかり。
(そこにアニメのサントラが使われているのが更に悲しい)
NHKは地上波やBSで趣向を凝らして音楽を見せて聴かせる番組を作っているのでそれが救い。
90年代初頭はミュージックビデオの勃興の中で、
民放が牽引して深夜枠を中心に、洋楽やJAZZ、クラシックまで様々な音楽番組があったのに、
みんな消えてしまった。
今は通販番組とお笑いタレントが無意味に騒ぎ、アジアの三流メロドラマが垂れ流されてる。
あってもアニソン番組。またアニソン偏重だよ。
コロナ禍でカラオケが潰れる時代なのに、音楽利権を儲けさせるための画策はもういいよ。
民放は恐らく芸能事務所とそれに癒着したレコード会社との関係が狂わせてるんだろうな。
だからその商業的思惑に偏っていく。
90年代半ばから洋楽よりも和製POPSをという圧力で世に流れる音楽の変化を見てきた。
今の民放TVはそのなれの果てだ。
音楽はラジオ的な形態に場所を見出すことになるのだろう。
テレワーク、リモートがどう定着するかは判らないけど、
自宅仕事である漫画家をやっていて思うのは、
TVはどうしても手先から目を離すことになるので、
仕事にはラジオ的メディアが馴染みやすい。
今ならスマートスピーカーもあろう。
そうした環境の変化で音楽番組の復権を強く望む。これは好機なのだから。
音楽ライターの不破了三さんがTwichで行っている音楽配信も良い。
https://www.twitch.tv/fuwaryozo
時代は個人がメディアになっていくツールとルートを提供している。
音楽を聴く形は個人の感受性の選択と意味づけをされていくことで、新しい面を見せる。
そういう変化がきてるのにクローバーラジオの停波は残念でならない。
営業努力を放棄しクローバー局を畳もうとする雇われ経営者も、
この可能性に無関心な自治体もピントずれてるなと思う。
来る首都直下の震災に地元のラジオ局がどれだけ地域に根ざした情報発信に特化できるのか。
地域の人を結び付けられるか。
良質な娯楽を届けることができるのか。
それはTVメディアでは無理だし、ネットで足りるという姿勢なら、
いつかその浅はかさを後悔することだろう。
そんな中でも林檎さんを通じてこの3年、
アンドローさん、譜観さんとヤマト音楽のラジオ特番を作ってこれたのは得がたい経験でした。
深く深く感謝します。
林檎さんが長く特撮やアニメの音楽を自分の番組で扱ってこられた実績と素地があって実現したと思う。
自分の中では音楽番組としてアニメの劇伴に光を当てること、
特にヤマト音楽の復権がテーマでした。
その想いは形と実績にできたように思います。
クロ局が続くなら、他の作品も扱っていこうという話もあったのでそれも残念。
庵野監督からは「エヴァ特集するなら協力するよ」と言われてたのに。
それでもこの番組でコミュニティFMの可能性を示せたと思います。
埼玉県の小さなFM局の番組が全国で聴かれて、トレンドの1位になる。
そんなことは恐らくこれまで無かったことだから。
今後も、こしがやエフエムには林檎さんの番組もあるし、
https://koshigayafm.co.jp/
ラジオを通じて豊かな音楽的生活が実現できるよう、応援をしていきたいな。
意志があるところからすべてが始まるのだから!

林檎さんのこしがやエフエムでの土曜朝の番組「二次元音楽館」。
時々、自分で番組のフォーマットに合わせて選曲構成をして提案をさせていただいています。
主に劇伴を中心にした内容です。
これまで採用いただいたのは、
「宇宙海賊キャプテンハーロック」「劇場版 地球へ…」 
そして今月は「ガンヘッド」。

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ガンヘッドは試写会後にブルックリンのモノローグが追加されたように(ブレードランナーみたい)、
音楽も終盤まで制作と製作サイドでもめながら手が入れられている。
なのでサントラ盤には堂々と映画未使用曲があるし、使用されたのに未収録曲もある。
発売された曲のアレンジ、テンポ違いやリズム帯を抽出してリピートさせた編集モノが入っていない。
今回の番組での選曲は未使用曲をオミット。
限られた時間でそういうマニアックさを表に出す意味はないので。
逆に映画を観たときの感覚を大事にするという意味で、本編に用いられた音楽、
特にドジャースの球場オルガン曲は映画の音声から引用した。
サントラ盤を見ると、場面に用いられた音楽と曲名がリンクしておらず、
また当時の資料ではMナンバー以外に「戦争」「マーチ」などが記されているが
それも無視した曲名がつけられている。曲順も映画の展開とも関係ない。
恐らく永井真理子とのタイアップをやったファンハウス社が適当にやった仕事だろう。
酷いものだ。
永井真理子の「TIME」はかなり早い時期からタイアップが決まって強制されたもの。
映画より先に発売した永井のアルバム「ミラクルガール」からシングルカットされ、
あとから「Song for GUNHED」と間に合わせに追記した偽物主題歌だ。
なので歌詞は映画とは1mmも関係ないどうでもいい内容。
ドメルの死に不倫の歌が流れるような非道と同じだ。
ただ当時に映画を観た人には、
エンドテロップの音楽の直後にこの曲が始まるインパクトを記憶している人もいるので、
イントロ+間奏+コーダを用いて編集し、歌は全カットしてお届けした。
実際、原田眞人監督もこの曲が気に入らなかったのか、
映画のEDなのにワンコーラスのショートVer.を用いてる。
永井タイアップも含めた圧力に監督も作曲の本多俊之もかなりうんざりしていたことだろう。
それが最終的にサントラ盤のどうにも頭のおかしい構成や曲名など
ファンハウスのいい加減な仕事を放置した諦めに結びついている気がする。
映画公開から今日までTVの報道番組などでも用いられる名曲が多い盤なのに、長く廃盤状態。
映画DVDの特典にCDが付録されるまで、中古市場では高騰が続いていた。
残念な話だ。
ラジオでの曲順はCDとも映画とも変えてある。
これは番組内での流れを重視した演出的なもの。
そこに劇中シーンのセリフなどを重ねていったら、
意外にもストーリー順に曲を聴いているような補正がされた。
なので映画を観た方はこのラジオ番組が
ガンヘッド全体を包括し流れのある印象を持ってもらえたのではないだろうか。

Fig004

「ガンヘッド」は東宝特撮史に燦然と光り輝くリアルロボット映画の金字塔!
ロボ嫌いの自分が大好きなくらい凄い映画なんだ!ほんとだよ!
この映画から30年。この映画の遺伝子を継いだ作品は日本ではなかなか生まれてこない。
これも残念なことだ。
ちなみに画像の新宿アルタ前のガンヘッド1/1の展示は映画公開にあわせたイベントであるが、
これの据付けを行ったのが、
大学の友人でヤマト2199のイベントやコンサートでカメラを回してる映像ディレクターの倉本真誠くん。
彼が就職したての新人時代の話だ。

そうして、在宅ワークの自分は仕事しながらFM番組を聞くのが習慣となっています。

NHK-FMの日曜午後のクラシック枠で大人気の長寿番組を打ち切って4月から始めた新番組がある。
番組開始早々、コロナ禍で収録が出来なくなり、
過去のストックもないから再放送もままならず、過去の別番組をあてがわれるなど
散々なスタートを切ったのだが、
この番組、正直全然面白くない。
打ち切られた番組の過去の録音を聴くとその差が歴然。
でもこの失敗って凄く価値があると思うのです。
面白くするためにスタッフが物凄く考えてアイディアや企画を出してきてる。
その経験値は長寿人気番組では生まれない。
TVにせよラジオにせよ、型に甘えた楽な番組は作り手の心も技術も発想も育てない。
典型がアニソン番組。
漫然と知名度の高い歌を楽なランキングで並べ、知られた歌手を呼び、
にわかタレントが意味不明なコメントとリアクションで笑わせるのでオチ。
音楽の背景や創作の工夫、時代における意味などに触れることもない。
誰でも出来る企画だ。
そういう惰性が番組制作者の創意を衰えさせ、視聴者を番組から飽きさせる。
そんな曲を並べるだけの安易な番組は滅んでいい。
それではスマートスピーカーに劣り、自前のCDや音源のランダム再生と大差なく、
番組の存在の意味を失わせ、未来を縮小させるものだから。
それゆえ凡庸になってしまったこのクラシック新番組が多くの知恵と努力で
これからどんな番組になっていくのか自分は楽しみです。

ラジオの夢と可能性はこれからだ。

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2020年5月14日 (木)

ヤマトのラジオ特番をお届けしました。

連載をようやっと脱稿しました。
手間をかけずに戦車を描く見せ方みたいなものをなんとなくは理解できてきたけれど、
手間をかけて戦車を描かないといけないシーンもある。
こつこつと一人で描くがゆえに牛歩のようなあゆみで、
なかなか頁数が稼げないのは悔しいけれど、この作品には必要な時間なのだと思うようにしてます。
そんなために今年もヤマトのラジオ特番があるのに
それを事前に十分に告知する機会も持てず、もどかしい時間を過ごしておりました。
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5月9日にその宇宙戦艦ヤマトのラジオ特番を放送しました。
病禍の中での制作環境ということもあり、
スタジオでの消毒エチケットはもちろんのこと、
マスク着用やUV除菌機能のある空気清浄機まで据えての収録番組となりました。
そういう中でもささきいさおさんにはゲストを快諾いただき感謝ばかりです。
ヤマトに特化した形でのお話を聴く機会は近年無かったもののように思いますし、
その意味でも貴重な言葉と時間だったように思います。
また、ヤマトという作品性を踏まえたメッセージも込められていたのは、
お聞きになられた方々は感じていただけていることでしょう。

番組では自分が前面に出ているように感じるかもしれませんが、
実のところはさして詳しい解説などはしておらず、
感想と意見を述べているだけで、
アンドローさん、譜観さん、そしてゲストのささきさんに水を向けて
話を聞く役であるのが判ると思います。
自分の役は間接部門であるというスタンスは一昨年の頃から変わっていません。
今回も渉外担当として、
ヤマト製作委員会の公認、ゲストの出演交渉、
スポンサー各社への説明と交渉、CM構成や脚本執筆、
そのための各種資料の作成などをもっぱら行いました。
あ、あと忙しいアンドローさんに代わってエポック社へ連絡もしました。
選曲や企画の細部などはアンドローさん、譜観さんに意見を求めながら、その調整役になります。
そして林檎さんには編集とディレクションという大役をお任せするので、
番組進行表みたいなものを作って譜観さんの選曲のシートとともに渡す。
間接部門は現場がよりよく動けるためにある存在なのです。そういう役回りが好き。
番組を楽しんでいただけたなら、
こうした我々4人の連携がうまくいっていたということだと思います。

特に譜観さんからは
病禍の生活の重苦しさを感じさせない、
ヤマトの音楽を楽しめる番組にしたいという考え方が示され、
林檎さんが普段の番組放送で発信者として心がけていることも伺いながら
番組の空間を組み立てていけたのも
今年の大きな特徴だったのかもしれません。

放送の数日前にNHK-FMで祝日特番として「ガンダム三昧Z」が放送されました。
が、自分は早々に聴くのを止めてしまいました。
ロボット物にそもそも興味ないというよりも
構成内容がどうにも好みじゃなくてがっかりしたからです。
プレイリストが発表になっていますが、
8時間に60曲もかけているのに、劇伴と呼ばれるサウンドトラックは10曲にも満たない。
まるでアニソンのカラオケ宴会みたいな状態。
自分は賑やかに面白おかしく過ごすような席は大の苦手で、
静かに人の言葉に耳を傾けるような時間と場所を好みます。
歌は自分にとっては人生や心の伴走者であり、騒いではしゃぐためのものではないし、
昔からお祭り騒ぎほど無口で孤独になって居場所がなく、駄目なんです。
この番組の企画は音楽と人との関係性をカラオケ宴会的に考えて作っているのが分かりました。
そこへ豊富な予算で声優さんをたくさん呼んで短い話で場を繋ぐだけ。
しかも事情は理解するものの、電話出演で否が応でも疫病流行下の窮屈さ陰鬱さが露出する。
つらいだけの番組なのです。
ガンダムだってヤマトに劣らない豊かな音楽性があるはずなのに、
そうした面には触れない番組はおかしい。
映画音楽が主題歌と劇伴を扱うのに、
アニメ音楽の番組は異常なほどアニソンに偏向しすぎている現状が自分には耐えられないのです。
ヤマトの特番を歌も劇伴も偏りなく聞ける音楽番組として作れたことは、
アニソン偏重への自分の回答のようなものかもしれません。

自分はTwitterをしていないので、
当日はラジオを聴きながらYahoo!リアルタイム検索でリスナーの反応を追いつつ、仕事してました。
そんなだから見逃してしまうつぶやきも多かったのですが、
まとめサイトに当日のツイートを一覧して下さった方がおりました。
■2020.5.9(土)クローバーラジオ特別番組「ラジオ・スイート 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」
その1 https://togetter.com/li/1505580  
その2 https://togetter.com/li/1505976
ツイート数が多いから2分冊だそうです。
18年が3500、19年が7000、今年が15000くらいと倍倍に増えているのも分かって、嬉しい限りです。
番組を録音された方は聴きながらこれを読んだら放送時の雰囲気が蘇って楽しいと思います。
つぶやき中には、僕がシリーズの後半に辛辣だというご指摘もありますが、
自分は漫画家として作品への疑問や意見を述べているだけで、
私人というか個人として問題視している作品には実は今回たいしたことは喋ってません(笑)。
漫画家は物語や登場人物の象徴性と関係性、その意味と示すことができた結果を考える
習性のようなものが身に染み付いているので
作品の好き嫌いから出る言葉ではありません。
そもそもそんなに嫌いなら番組なんて作らないし。
好きな仲間と会って話を聞いている。ラジオはそんな距離感だと思うので、
悶々と反芻することなく、On Airな感覚でお楽しみください。

そんなこんなで色々喋っていたら、
すっかり時間オーバーになってしまって、
それを詰め込むと音楽番組ではなく、トーク番組になってしまうという状況が分かったのが初日収録の後。
(収録は二日間行われました)
そこで大ナタを振るって、一つの企画丸々1時間分をカットしました。
番外編っていうのはその部分になります。
その部分は林檎さんではなく、譜観さんが編集したいとのことで、お任せしてあります。
いつまでもいじってると、いつまでも放送できないぞーっと
自分も出来上がりと放送を待つ身になっています。
そんなわけで番外編も編集途中ですが、
番組の再放送の予定も今のところまったくありません。
そういう要望などありましたらクローバー局へお寄せください。

今回、こういうご時勢だからこそ、
中身のないから騒ぎの宴会のように無為に時間を費やしやりすごすのではなく、
ささきさんもお話されていたように
ヤマトの作品性に添った形で音楽と話題をともに楽しめる機会になったことは
番組作りに関われてよかったなと感じるところでした。
協力いただいたスポンサー、ゲストのささきさん、
そしてアンドローさん、譜観さん、林檎さん、
リスナーのヤマトファンのみなさん、
ありがとうございました。

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2019年9月16日 (月)

いろいろ

ガルパンの連載は無事に掲載されました。
Instagramの投稿がPCからできない状態でもあり、こちらに報告ということで。
ネームはもう少しあるのですが、力不足で今回も10頁少々。
牛歩のごとき歩みながら、今回の掲載分を執筆しているときに
これまで何頁くらい描いたのか初めて振りかえってみたらものすごく驚いた。
120頁以上になってました!
原稿を描くスピードが思ったイメージでないため、すっかり、積算した量の感覚を失ってました。
ところが最初に組んだ物語のプロットの消化はまだ半分。
角川のコミックスの頁数は150~200の間が基本なので中途半端極まりない形に。
プロットを組み替えて、短くするか、2巻構成にするのか思案中です。
Twitterのアカウントもなければ
ニコニコ動画のアカウントも持っていないため、
読者の感想がほとんど聞こえてこないので、
連載をどうしたものか、出版社の事情と自分の中の物語性しか頼るものがなかったり。
ううむ。

先日、担当編集さんと話していて、
ComicWalkerのバナーや連載第1回のカラーの色が
こちらの提出した色と大きく変わってしまっていることに
気づいていなかったことを知りました。
伯爵高校のパンツァージャケットは
第一次大戦時のルーマニアの軍服の意匠や色をベースにしているので、
少し青みを帯びています。
自分のデジタルでの色の塗り方は
デザイン側が注意せずにあれこれ手を加えていくと
その過程で色が大きく変わってしまうような作りをしてあるので、
こうしたことになったのだと思います。
(普通に扱えば変色はしません)
なのでバナーを試しに自分で作ってみました(右)。
8697012

ちなみにジャケットから覗くスカートは
ルーマニアの民族衣装を下に着ているのもので、
7話のアンナを描いた扉絵で図解をしてみました。
普通の制服は、
僕の母校である浦和市立高校(現・さいたま市立浦和高校)のセーラー服をベースにしています。15488543741548854456
なので色は全部紺色でラインは黒。
夏服の半袖だけ絵的な色のバランスでちょっと違う仕様にしてます。
埼玉県内では人気のある制服なので気づいた人もいたかもしれません。

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2019年5月13日 (月)

今年もラジオ放送でした。

黄金週間だ10連休だという話はどこの国の話やらという感じで
机に向かうばかりで、ようやっと11日の朝に連載を脱稿しました。ふぅ。
ラストスパートは午前3時からの「ラジオ・スイート さらば宇宙戦艦ヤマト」の再放送を聴きながら。
ラジオのせいにするわけではないけれど、
今回も頁が少なめなので反省しきりです。

ということで、昨年放送した「ラジオ・スイート 宇宙戦艦ヤマト」の第二弾。
4時間のラジオ特番をお送りしました。
今度も備忘録的に番組をお送りするまでのことに触れておこうと思います。

昨年の放送は大変好評で、第二弾を求める声もたくさん届いておりました。
ただ、そういう期待が大きいなかでの安易な便乗は、
質を損ねることになりかねません。
林檎さん、アンドローさん、譜観さんとの共通の考えは、また来年5月にしようよってものでした。
そこから各自、どんな内容にしようかを模索しつつ
時折集まって、日本酒をいただきつつ意見交換や情報の共有をする水面下行動になります。
第一弾放送の経験を踏まえつつ、
もっぱら自分は営業担当の役が多かったように思います。
2202製作委員会に番組制作の了解を得られるようお願いをしたり、
スポンサーをしていただく相手を探して交渉したり、
ゲストをお願いする本人や事務所と折衝をしたり、
委員会やスポンサー、報道関係に提供する文書を作成したり、
小心者で引っ込み思案な自分ですが、誰かのためなら苦ではなく頑張れます。

製作委員会は前回も相談をさせていただいたバンダイの宣伝担当の方から
「昨年の実績もありますから」という言葉とともに力添えもいただき、
了解をとりつけることができました。
スポンサーについては、
18年末に新潟のアニメ情報館の方々が上京している機会に
忘年会を催してスポンサードへのお礼と次年度も放送を目論んでいる旨をお話したところ、
快くご協力をいただけました。
そしてその宴席に、アニメ館の方々とも親しいプロダクションIGの郡司Pがいらしたのですが、
「うちも一口のりたい!」と発言があり、
銀河英雄伝説Die Neue Theseさんがスポンサーに加わっていただく方向で
内部調整に入ってもらう話になりました。
昨年の放送時にTwitterの国内トレンド1位をとったのも、
そのような流れを作る動因になったと思います。
ただ、番組自体はそうした勢いにのってたくさんスポンサーを募り
営利を追求する気がないので、
この2者のご厚志で十二分にありがたく、
これ以上の出資者を探すことはしませんでした。
自分はこのあと、正式に組織としての出資決定をいただくべく
資料提出などのケアをしていきます。

年が明けて2月頃、番組の骨格や企画を煮詰めていく中で、
ゲストへの出演依頼が始まります。
羽原監督には面識もあるので、お願いをしたいなと思っていたのですが、
譜観さんから宮川彬良さんにもお声がけしたいという話が出て、
事務所に所属してTV出演もされるような人は
僕の過去の経験上(以前に識者の講演の企画設営をしてた)ハードルが高いので
出演への謝礼も些少であることを踏まえてダメ元で声をかけるのはいいかもとなった。
そうしたら、特別なはからいで出演にOKが出てしまった!!
なので、以降はゲストとの折衝は
羽原さんとも面識があるそうなので併せて譜観さんにお任せしていくことになったのでした。
そして中村繪里子さんへのお声がけは
ヤマト関係の席で所属事務所の方に再会する機会があったので、
録音による短い出演が可能かを相談してみたことが始まり。
中村さんは、本当にヤマトという作品を大切にしていらっしゃるので、
出演に応じていただけたのはとても嬉しくありがたいことでした。

報道関係に情報を提供して配信してもらう作戦は今年もしました。
ナタリーやアニメアニメなどの媒体はやはりまたスルー。
WebNewtypeさんだけが取り上げて下さいました。
そしてWebNewtypeに掲載されるとどうやら関係のある情報サイトにも提供されるようで、
6つ7つくらいの情報サイトにも記事が掲載されていました。
感謝です。

さて、ここで数ヶ月かけて練ってきた番組企画に
大きな修正を施す必要に迫られます。
昨年と同じように番組の内容的な精度はアンドローさん、譜観さんにお任せする前提で、
自分は番組に必要と思われる要素とその整流にあたるという役どころ。
皆で暖めてきた企画案がいくつもあったのですが、
スタジオ出演されるゲストが二人、
しかもそのうち一人が宮川彬良さんとなれば弁が立つことは周知のこと。
到底1時間なんかでは足りない。
そして二人の魅力的な話をたくさん聴きたい!
それはファンのみならず自分たちも同じ思い。
よって、いくつかの企画をお蔵入りして、番組を再構成することに。
なので、番組構成は内容の濃さとは裏腹にシンプルになってます。
(つまり数ヶ月練った案はパーにw)
そのような組み換えが生じても、
昨年から続くこの番組の基本的な理念、
 ○どの作品も分け隔てなく採り上げたい
 ○ベテランから新しいファンにも開かれた雰囲気
があるので、それを頼りに判断をしていけるので大丈夫なのです。
まぁただ番組タイトルに「さらば」をつけてしまったので、
作品的には、さらば、2、2202などにやや加重がかかっているかも。
そうして、ゲストコーナーは最終的に1時間半という枠になりました。
(昨年の庵野監督の倍の時間)
今回ゲストの窓口となってもらった譜観さんには、
そのままゲストコーナーの内容と選曲についてお願いしました。
2202のサウンドトラックには楽曲解説が皆無ということもあり、
その背景をぜひ尋ねたいという強い熱意が感じられ、
大量の楽曲を準備してきました。
番組の演出や構成上、ふさわしいと思われないものに
整流役の自分としては異議と不採用を唱えましたが、
譜観さんは頑強に粘り続け、形を変えながらもすべてを貫き通しました。
番組では僕が進行をしているように聞こえますが、
それは打ち合わせの結果の流れをなぞっているだけで、
実は全部、譜観さんの掌の上の駒でしかありません。
ふーみん、おそろしい子…。

リクエストは前回の倍以上の数が届いており、
(今年もラジオ局開局以来の記録を更新)
昨年は僕がそれらを作品>楽曲での分類整理をしましたが
今回は連載漫画の執筆と時期が重なっていましたので、
これも譜観さんにお願いをしました。
それを数度のタイミングに区切って、4人で選び、
放送までに数度重ねながら採用を絞り込みました。
2202はゲストコーナーで扱う関係で、
それ以外の作品を重視する形になりました。

番組のエンディングでも触れましたが、
ヤマトはたくさんの作品があって、
それぞれの人の中に自分のヤマト像がある。
そしてそれを一人ひとりが大切にしている。
息の長いコンテンツとは古典の文学作品のように
そうして人の心の伴走者となり愛されていくのだと思います。
2199が作られたときも「二次創作だ」という声がありました。
74年版以来のオリジナルのスタッフが作っていないのですから
その見方は正解だとも言えます。
自分達の考えたヤマト像を作れば、違うという声があって当然です。
オフィシャルの冠があっても
ファンの目線では自分の像と同等なのです。
「私物化」という言葉で揶揄する声もあります。
一見同じ批判に見えますが、
この言葉は「自分が正統である」という傲慢があります。
それはやはり誤りだと思います。
個人の抱えるヤマト像がそれぞれあるのですから、
相対化される中で正統を唱えてもすでに私物化の一つでしかなく、
無数の俺ヤマトがあるだけです。
傲慢になることなく、個々人が自分と他者のヤマトを
楽しんでく時代になっているのではないでしょうか。
それこそヤマトブームをその源流の一つにする
同人誌の世界がまさにそれに近いと言えば分かりやすいのかもしれません。
ヤマトがそうした個の多様性を抱える中で、
宮川さん親子を中心にしたヤマトの音楽だけが
不思議にそれらを包み込んでいけるのだと
ラジオ番組を通して感じました。
音楽は絵のない、そして物語を象徴化する意味で、
皆の心にあるイメージをつないでいける。
同じ時間を一緒に楽しめる。
ヤマトという息の長い作品にとって、そしてファンにとって
それは本当に幸福なことなのだと思います。
番組のあとで宮川彬良さんは2199、2202での交響組曲への意欲を話されていました。
そういうヤマトの音楽の伝統に根ざした
新しい音楽がまた増えていったらいいなと切に願います。

あ、ベムラーゼ首相はCMコーナー後にお帰りになりましたw

当日のまとめサイトができているようです。
https://togetter.com/li/1344744
去年の数の倍くらいの数がありそう。すごい。
録音しておいた放送を聞き返しながら読むと、
リアルタイムでのリスナーの興奮を自分も体感できるようです。
それも新しいラジオの楽しみ方なのかもしれません。

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2018年9月26日 (水)

愛の舞台なのだ。

あ、どうもすっかりblogの日記はご無沙汰してしまってスミマセン。
遊びまわっているわけではなく、
コミケでKIYOCLUBのダミーサークルに成り下がったり、
2202第六章のモニター設定やったり、
日本酒呑んでたり、
秋からの新作ガルパン漫画の準備をしたり、
日本酒呑んでたり、
Instagramにイラストアップしたり、
日本酒呑んでたり、
と、忙しくしていたのであります。
で、先日は小劇場を借り切ったヤマトファンのオフ会に参加して
日本酒呑んできました。
というかそのオフ会の大幹事からしもべの星2号に任命されて活動してました。
劇場は京急「戸部」駅から徒歩数分の
シネマノヴェチエント。
http://cinema1900.wixsite.com/home
「エー!!映画館借りるんなら、ヤマトよ永遠にのワープディメンション完全再現をしようよ!!」
と主張したのですが、
映画館の機材などの条件的にあえなく断念w
ということで5.1ch再生は出来る劇場でしたので、
ではソフトは持っていても日本の住宅事情ではおそらくできない大音響と多チャンネルで
「ヤマト2199コンサート2015」のBDを観よう!ってことになりました。
そうしたら、しもべの星1号のAさんから、劇場に映写機もあるようだからと
ヤマトの8mmフィルム上映の案も立ち上がり、
 BD上映⇒宴会Part.1⇒8mm上映⇒宴会Part.2
という構成で、6時間ばっちりオフ会として企画がまとまりましたですのよ。
お酒や料理の持ち込み可。お料理のリクエストも可ということで、
オイラは日本酒調達担当となり、
「やまとしずく」純米吟醸ひやおろしなど1升ビン3本を調達しました。
https://www.igeta.jp/category/item/brand/yamatoshizuku/
もちろんヤマト合わせで!!(お馬鹿)
席数がさほど多くない小劇場での鑑賞会&宴会ですが、
大勢でなくても飲食店を借りての席とは大違い。
手作り手探りで企画を進めて当日に。81zk0hgek4l__sl1500_
このコンサートBD、ヤマトの公開イベントではよくカメラを構えている
大学時代からの友人の倉本が編集したもので、
普段はCDでばかり聴いているから、改めて今回の音量音場で触れてびっくりした。
ボリュームやスピーカーのバランス調整も自分たちでチェックして臨んだそれは、
昔はよくあったらしいけど、これは所謂フィルムコンサートだよね。
5.1ch再生で音量を与えられたそれは、
音の大きさの中に各楽器の粒立ちがしっかりして、
コンサート当日に観ていた自分でも分からない
奏者の息遣いやアクションの映像が、音に更に意味を与えていて、
CDで聞いていたのとは全然違う力を宿していた。
ただのコンサートBDだろと思っていた人がいたなら相当驚かされたはずだ。
本当に感激した。
観客席で涙ぐんでいる参加者もいた。
小澤征爾がコンサートの撮影と映像の演出編集をと常日頃指名していたのが
実相寺昭雄監督であったのは有名な話だけれど、
倉本の仕事はそれに負けない立派な仕事だったと改めて思った。
感動した!
そして宴会。呑んで食べて話して1時間
3升もの日本酒があれよあれよという間になくなっていく。
もう1本あってもよかったかも。
宴会で、オフ会の参加者でもあった湖川友謙大先輩から
「23日はギャラリーに来い!コミックス全部持って来い」という指令を受けた。
「東伏見は京都っすよね!」とギャグで返しておいたが、
その前日に近所の田無にあるXEBECで会議だったりするのよね。(二度手間)
しかも、「来る以上は厳しいこと言うから覚悟しておけよ」とか言ってた。
何する気やねん!歓迎モードじゃないじゃんwww
漫画家は絵が上手くなっちゃだめだ!とか煽りでアゴを描け!とか
色々ご指導もいただきました。
で、鑑賞会は第2部へ。
8mmのタイトルは「さらば宇宙戦艦ヤマト」。
2巻構成で各巻20分程度のもので、参加者の誰も観たことがないという時代品。
残念ながら前巻が発見できなかったので、後巻を2回鑑賞。
そこで2回目は湖川さんと しもべの星1号のAさんが舞台に上がって、
生コメンタリー上映に。
いや、2回とも凄く楽しかった。
というか8mmが2時間越えの作品を40分にしてるから超編集の超展開。
それでも「さらば」の温度がビンビン伝わってくるから凄い。
そこでふと思ったのは。
2015コンサートも78年の「さらば」も小林治さんと一緒に観てたんだよなということ。
コンサートは今回の上映会と同じ隣で。
「さらば」はまだ互いを知らないけど同じ映画館の初日徹夜組初回上映。
不思議な縁だ。
上映後はまた宴会。
劇場が横浜に近いということで、今度は月餅と紹興酒で乾杯。
そして駅前のイタリアンで二次会と
10時間くらいの長時間オフ会を過ごしたのでした。

そして23日。
大先輩の指令に従い、西東京の東伏見駅に近いギャラリーTSUKASAへ出向く。
http://24came.com/Gallery/g_map.htmlDnc6ecnvyaac2p
仕事もあって途中から。
どうやら震災チャリティイベントとのことで、
ギャラリーでは湖川さんとアートランドの社長さんの対談が行われていた。
大先輩は自ら役者として舞台に上がったりする人なので、
場の雰囲気を掴んで舵取りをする勘が冴えている。
たいしたものだ。
んで、その対談が済んだとたん、オイラの名が呼ばれて引っ張り出される。
来場のお客様にサインをしてさしあげろ!ということで、いきなりサイン会に。
いや、そもそも自分が何をするために呼ばれたのかも知らなかったので
焦りましたよ!
しかも大先輩から
「ここでは下書きをしてはいけない。いきなりペンで絵を描け」というお達しががが。
ということでサイン会という湖川地獄で~男を磨け~♪に。
なんだか描く絵の御所望のハードルがどんどん高くなっていって、
時間内に並んだ人全員にサインをして差し上げることができませんでした。
まさに湖川道場での修業。
短い時間で描けないオイラが悪いという結論になる場合もあるのですが、
絵を描くスピードは個人差があるので、
そこは許して欲しいと言うしかないのです。でもすみません。
それにしても、そうしてチャリティ活動の場を作った
大先輩の志とスタッフの方々は立派だなと思うのです。

オフ会とかチャリティイベントとかそれは
特別な人が特別な力でやっているというわけではなくて
志とか愛情とかそういうものを抱く人が集まって
皆で知恵と力を持ち寄って作るもの。
そういうイベントを組める人を特別視して
そういう機会がないと嘆いたり羨ましがることなどはなく、
自分たちでもできることなんだ。
お客様気分で身を任せるだけがイベントの参加ではない。
自分と仲間で作っていく。
すべてがそういう小さな愛情の持ち寄りなんだというのを
改めて感じる数日でありました。

ということで本日は誕生日。
今夜はそのオフ会の大幹事としもべの星たちが集まって
反省会兼慰労会です。
独り者ゆえ誕生日は一人で過ごすことが多いですが、
今夜はにぎやかに過ごせそうです。

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2018年6月11日 (月)

エンディングイラスト

上映中の2202第五章、
劇場先行販売のブルーレイなどのパッケージ版では
今回エンディングに僕の描いた絵を使っていただいている。
そこに至るまでの話と、
執筆の技術的な側面について
いささか専門的かもだけれど触れてみようと思う。

第四章の公開を控えていた辺りの頃、
スタジオから第五章のEDイラストを描いてみる気はないかと打診があった。
自分でお役に立てるのであればよいのですがと、
まずは羽原監督とお会いして色々お話をうかがった。
そのタイミングで18話までの絵コンテはモニター設定の都合で
すでに目を通してあったので、なかなかに重い幕引きになるなと印象を思っていたのだが、
監督はそこへ子守唄のイメージで曲を発注してあるとのこと。
それに柔らかいタッチでの僕の絵を所望されていた。
お話をしていく中で、僕の中でも絵柄のイメージができてきたので、
お手伝いができそうと判断し、お話をお受けした。
監督がお考えになっていたことや、
ディスカッションで出てきた言葉を当時のメモを振り返ると
以下のようなものになる。
 柔らかいタッチの絵 水彩画的なものか
 命 優しさ 救い 和やかさ 
 艦内の日常 集団ドラマとしての場面
 古代ユキは控えめに
 フィルムにないシーン可
 翼と真琴 親子の交感
 艦内だけでなく、地球に残った者でもよい
 よって、百合亜もOK
 人物描写だけでなく、私物や写真など存在の痕跡
(肉親から贈られたもの 安心できるなにか)
 美しい瞬間
 ヤマトの現在だけでなく、遡った時間軸のイメージも。
 ×悲しみ ×戦闘 ×透子 
ここから、僕の方で多めにイメージラフを起して、
監督から選んでいただいたもので絵コンテに入り、
僕は彩色へと進んでいくという流れになった。

水彩画的なタッチで描かれたアニメのEDとして
自分の中で一番最初に思い浮かぶのは、
「君に届け 2ndシーズン」の映像。

これを見ると、水彩調で描かれた絵を一枚絵として打ち出さず
素材として巧みな撮影で重ねていって雰囲気を構成している。
羽原監督のEDイメージの自由度を上げていくには
僕の絵で限定していくというより、
素材として扱いやすい絵なり、描き方なりをしていく必要があると考えた。
なので紙に絵具で塗っていく方法ではなく、
データ上での彩色でということになる。
(素材の切り抜きやにじみ部分の透過性などは紙への彩色では難しい)
僕の描いたEDイラストというと「2199追憶の航海」がある。
自分としては色々反省点も多く、
特に筆致についてはもっと水彩画のタッチを強調したかったのに、
PC上でのスキルが足りずに、中途半端になってしまっていた。
今回の監督の求めるものは、
よりタッチを注視していかないとならないと受け取ったので、
ラフを描くだけでなく、技術の試行錯誤を始めていくことになる。

絵に関しての僕の使用ソフトは
Adobe Photoshop 6.0
PGN openCanvas 4.0
どちらもかなり古いバージョンだ。
Photoshopは2000年、openCanvasは2006年。
後者は水彩の滲みの筆致には弱く、
前者はフリーのブラシ素材で多様な水彩筆致を実現しているものの、
6.0ではその殆どを利用できない。
唯一見つけた使用できるブラシで塗ったのが「追憶」だったりする。
その反省に立ち、
今回は新しいソフトウェアの導入も検討した。
その最有力候補だったのが、Expresii。

水彩表現の再現では驚異的とも言えるソフトなのだけど、断念。
大きな理由はクレジットカード購入を自分はできないから。
以前に社長として会社を倒したときに、家や預貯金など全て手放し、
その上でなお金融機関に迷惑をかけたこともあり、
自分はカードを持てる身分ではなくなってしまったのだ。
従業員や取引先に誠実にむきあって働いても
人生に決定的な傷と責任を負うことはあるもの。
中小企業経営者は日大とか東芝とかのような大組織の卑怯で無責任な道はないのだ。
そういうことで、
では、Photoshopの機能を使って、自分で水彩ブラシを作ろう!
という基本といえば基本の方法で臨むことにした。

並行してラフを進めていく。
2月8日にヤマトークに出演の折に福井さんから、
パッケージ用の1分半の尺だけでなく、
劇場EDにも使うかもしれないというお話もいただいていたので、
ラフの数は少し多めに描いた。
結果的にはパッケージ版だけということにはなったが、
イメージが多いほど、羽原監督の選択肢は増えるので作品のためには良い。
途中、楽曲のデモや歌詞を頂戴しつつ
以下のような着想で絵を描いて、ここから選んでいただいた。
 眠る子。翼のようであり、島のようであり、女児のようでもある。象徴としての眠る子。
 在りし日の空間騎兵、桐生親子も入った集合写真・斉藤の私物
 ふざけあう航空隊の男連中
 ペンダントを見やる玲
 ウサギのぬいぐるみを抱きしめる西条
 内緒話を耳打ちする孫娘と徳川機関長
 作業卓で仮眠をとる真田
 ひそひそ話のヤマト女子部
 眠る島大介、O.Lする母ひざ枕の幼い島
 対局中の将棋の駒を失敬する太田と慌てる南部、気づく相原
 名もないヤマトクルー達
 艦長室で沖田を思う土方
 風になびくユリアの髪
 地球で短い休暇中の古代とユキ
 イリィのジャンプ
 加藤一家の団欒 翼と真琴の笑顔。父の贈ったファルコンの模型
 家族を懐かしむコクピットの加藤
 笑顔の翼(または眠る子の目覚め)
ラフのいくつかは止め絵ではなく、簡単な動きのあるイメージも混ぜてみた。
結果的には不採用だったけどw01_rough
ラフの提出では自分としての彩色の提案もしてみた。
水彩調で人物を塗った上で、
背景の「たらしこみの絵具の滲み」の部分だけその色が表示されるというもの。
この背景の滲みを浸透させるような広がりで
止まった絵にも動きが与えられるかなという発想。
この提案は監督の絵コンテに採用されていく。

02_test
では今回の技術的課題とどう向き合ったのか。
①水彩ブラシ作り
水彩絵具で紙に濃淡やにじみを大小にいくつも描き、それをスキャン。
それを濃淡を意識しながら色を除くグレイ化。
Photoshop6.0のブラシは実験したら縦横1000ピクセル未満なので、
その大きさに収まるようブラシとして登録。
水彩タッチの濃淡が生かされた不定形なブラシが出来る。
様々な形状で作成し、自分の筆致や狙いにあったものを最終的に登録。
近年のCSなどのバージョンに比べて6.0は
出来上がったブラシの筆圧や調子などを加減する機能がほぼないので、
あきらめと覚悟が大事。
②実験・出来たブラシで試し描き
ブラシを単純に利用して彩色をしてみた。
これがまったく思ったとおりに塗れずに大失敗。03_test
水彩の色調を出したいのにブラシの大きさや濃度をコントロールできず、
結果、筆先の曖昧さ不自由さをさらしながら、
僕の普段のアクリルっぽい色調やタッチに流れてしまう。
自分の最近の塗り方は、レイヤー数を極力減らし、
人物などは1枚だけで、隣り合わせた部位の混色をも即興的に取り込む
音楽的な勢いを大切にしていたのだけど、
自作水彩ブラシではそれがまだ制御できなかったのだ。
③彩色工程の見直し
その失敗の反省にたって工程を見直した。
EDの絵を例に示してみる。04_ed1
肌や髪、服などパーツごとに塗り分ける(マスク作り)。
マスクの色は白。ないしは薄いベージュなどベースの色に使いたい色に塗る。
僕の場合、目指している雰囲気が淡彩画なので、白。
そのマスクの領域を保護し
ブラシのサイズや筆圧を強弱しながら筆先を調節してスタンプのように色をおいていく。
これで白地が発色を保ち、塗りこみ過ぎを避けて
にじみや色むらを出しながら、必要な面積のみ塗れる。
ただ、この下地のマスクをかっちり作り過ぎると
パーツの境界に柔らかさを失い、紙に塗った水彩画の雰囲気から遠ざかる。
そのためにエッジは小さく不規則な水彩ブラシなどで曖昧に作っておく。
そうすることで隣の部位に色がにじんだり流れ出して、
程よい混色や即興性が生まれる。05_ed1
④線画
水彩的印象を強めるために、線画は普段より小さいサイズで描いた。
イラストの多くはA4サイズで600dpiの解像度にしているが、
今回はその半分のA5サイズで描いている。
これで線が太い印象になり、鉛筆のタッチもより強調される。
ハイビジョンの画質とは、印刷物を扱う自分達から見ると、
実はとても低かったりする。
それが秒30枚で連続されることで情報密度と目の残像の効果で高画質になる。
なのでA5サイズ600dpiでも十分に大画面に耐えるのだ。
昨今のアニメはHD画質を求められる中で線がどんどん細る傾向にあるけれど、
逆の発想もできるのだ。
ちなみにこの加藤一家の絵は各人を撮影処理で重ねたいという演出の要請があったので、
線画も彩色もそれぞれ別に描いてあったりする。

⑤背景
大きな水彩タッチの面が求められる背景素材は、
1000ピクセルがMAXのブラシでは表情やタッチに限界がある。
(ブラシ形状のパターンが気取られてしまう)
そのため、デジタルではなく、
やはり紙に実際にいくつも描いてスキャンし、
さらにそれを変形や変色、合成を重ねて作成している。
その素材にPhotoshopで「マジック消しゴムツール」を用いれば
白い部分を削除してくれる。
この背景素材に対して、彩色のレイヤーをグループ化してやれば、
素材の上だけ色が表示される。06_ed1

こうしてデータを作成し、スタジオに納める。
監督のコンテに従い、
撮影処理をされてEDの出来上がり。
自分としては、絵をそのままダイレクトに使用されると恥ずかしいので、
少しクッションというか、深みを出すために、
たとえばふわふわしたハレーションみたいな光が重なるとか
チラチラと光りながら舞うホコリとか粒子とか小さな花びらのような
撮影処理をリクエストしたのだけど、
かなりギリギリのスケジュールになってしまっていたので、
実現はしなかった。

BDなどのパッケージ版のみ観ることができる映像だし、
劇場先行で発売はされたものの、
正式のリリースはまだ先であるため、
評判や感想はあまり聞かれないけれど、
こんな絵が収録されているので、
見ていただければ嬉しい。

自分としては空間騎兵の絵が
気に入っているかな。Ed5_3_color

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2018年5月11日 (金)

ヤマト三昧のラジオでした

春から並行して抱えていた大仕事もようやっとその最後が納まった。ふぅ。
5月5日のヤマトの音楽だけのラジオ特番を聴いてくだすった皆さん、ありがとうございました。
興奮冷めやらぬではないですが、
放送後まで不思議な熱を帯びたような感じでありました。ずっと心臓ばくばく。
録音しておいた番組を聞き始めると、見知らぬ声をした自分が早口で喋ってて
何かとってもいけない感じがしてきます。

さて
備忘録的に番組ができるまでのことや、実際のスタジオでのことを書いておこうと思います。

そもそもは、今年の2月20日に
「クローバーラジオで4時間くらいのヤマト音楽の特集番組企画って通らないかなぁ。DJは林檎さんで、企画構成はアンドローさんや譜観さん。んでオイラが誰かゲストを探すような感じで(出演はしないw)。特番用スポンサーで、バンダイに声をかけて。んで徹底的にヤマト楽曲と関連曲だけかけるの」
って趣旨の話をしたところ、
その当該メンバーのアンドロー梅田さん、譜観さん、そして林檎さんが応じてくれたところからが
番組作りの始まりになったのだと振り返ります。
つまり2ヶ月半でこの4人でわーっと作った番組なのです。
(スタッフも出演者もこの4人だけ)
ということは僕が発起人ということになるのかも。

僕はJAZZの他に以前から色々な映画のサントラを聴きこんでいて、
FMの映画音楽番組などもよく聴いてました。
「映画のサントラは素晴らしい!」とむやみに言う人もいるけれど、
映像と一緒になって感動のバイアスがかかるから、
名画の名曲って言っても、それほどじゃない曲もかなりあります。
それでも映画のシーンを程よく忘れたようなサントラを買って聴いてると、
意外に良い曲があったりするのに気づいたりもします。
映画はポンコツや大コケでも、
サントラは巧みな構成と出色の出来の楽曲って名盤もたまにあります。
(コッポラの「ワン・フロム・ザ・ハート」とか)
クラシックのオペラや舞台のミュージカルから、映画やアニメに至るまで、
そのドラマ性の媒体を移しながら音楽の存在を担う意味で
サントラって現代においては、大きなツールなんだなとつくづく思います。
林檎さんのクーロバーラジオでの番組を普段聴いたり、
去年はアニソン特番に出演させていただいたりの中で感じたのは、
映画もアニメも主題歌は番組や特集が組まれるけれど、
サントラとか劇伴と呼ばれる映画音楽が流れる番組は本当に少なくなったなということ。
たまにあっても、ジョン・ウィリアムス特集とか
懐メロかよ!って定番ばっかり。
またはテーマ曲ばかりで、あのシーンに使われたLPのA面3曲目!ってのはない。
映画音楽への新しい扉を開く機会になってない。
なので、サントラにどっぷりひたるような番組ってできないかなって
ずっと待っていたのでした。
そんな気持ちが、前述の発起時の背景にあったりします。

そして今回の3人との出会いがやっぱり自分には大きかった。
皆さん、ヤマトやアニメ特撮の楽曲に本当に詳しく、
好きな日本酒を皆でいただきながら
そのお話に耳を傾けるのがとても楽しいのです。
媒体は異なるけれど、
1999年にヤマトのアンソロジー漫画の企画を出版社に持ち込んで、
その後、ヤマトの同人誌を仲間と集まって作っていた雰囲気に近い、
そんな人の縁の妙を今回も感じました。

実作業は数回、4人で集まって日本酒を呑みながら、
番組の方向性とかやりたい企画を練ったり、
番組制作に必要であろうプロセスを確認して行動へと進めるというもの。
その1回目は、秋葉原に集まって、
以前にも使わせていただいたスピーカーメーカーのショウルームをお借りして
ヤマトの楽曲をハイエンドオーディオで聴くということから始めました。
そこで時代に古びれることのないヤマトの音楽の魅力と底力を
改めて僕は実感したのです。

今回のラジオは、一応2202製作委員会のOKをいただいて作ってます。
会合の中で、できればスポンサードもいただけたらいいなという思惑もあり、
僕のほうから委員会を構成するバンダイビジュアル(当時)の宣伝部のヤマト担当の方へ
「こんな企画があるのですが~」
「自分は企画のお手伝いをする予定ですー」とお話をしたら、
そりゃウチ(委員会)の許可がないと番組作っちゃアカンやろ!って話になってしまい、
ラジオ局の一番組なのでJASRACに払うもの払えばいいもんだろと思っていたので、
ひょえー!ヤブヘビ!!っとそこでまずピンチに!
でもその宣伝部の方が委員会へ熱心に働きかけていただいて
許可を取ってくれたのです。感謝感謝。
「むらかわさんが出演する番組なので大丈夫です」
と許可とりましたのでと言われて、
んでは僕が内容にがっちり入らないと…という流れであんなに喋る立ち位置に。
本当はアンドローさん、譜観さん、林檎さんにお任せで
自分は気楽なゲストの予定だったのに!

んで、番組にお墨付きをいただいて、
元広告代理店マンの自分としては
記者クラブ的なものへ情報を送って記事にしてもらおう作戦をやってみました。
コミックナタリーとかアニメアニメ!とかそんな媒体へ
ラジオ局からプレスリリースとして文書資料などを送るのです。
うまくいけば記事として採用されネットのニュースになるというもの。
で、結果的に記事にしてくれたのは
僕がお仕事してる角川のwebNewtypeさんという流れ。ありがたや。
https://webnewtype.com/news/article/145702/
名の知れた媒体って東京中心っていうか、
埼玉のコミュニティFMの企画なんて見向きもしないのかもですね。
ところが今回は結果的に全国規模で話題になったので、
元編集者としてはそんな媒体の視野にガッカリ。
逆に僕のコネではあるけど、
「面白そうですねぇ」と言ってくれてNewtypeの担当につないでくれた
2202小説の担当編集さんの素直さが、
情報発信としてKADOKAWAが一歩抜け出して、
話題になったこのラジオを唯一発信し、
媒体が話題を掴む能力があることを示す結果を示せたのは
こちらも宣伝で助かったゆえに
恩返しになれたかしらと思うのです。
そして5月1日から配信いただいた記事は、
放送の翌日を過ぎてもランキング5位以内、
1位を何度もとる勢いでした。
最新のアニメ情報の中で、40年選手にとって快挙です。

そしてそもそものスポンサードのお話。
最初はどこかスポンサーがついてくれたらラッキー!という感じくらいだったのですが
僕が気づいていなかったことに番組の制作費のことがあって、
局から予算が出るもんだろうと思っていたら、地方局はそうでもなく、
林檎さんをはじめ我々の持ち出しで制作〜って事がのしかかってきた。
そこで、スポンサーを本気で募ろうと動いてみた次第。
僕がまず公認をくれた流れもあって
バンダイ社内のヤマト商品を扱うで部署でどこかないか尋ねてみました。
宣伝部の人がやはり動いてくれのですが、
関係各所からはフラれたというお返事。
そもそも今回の番組はネットを通じて全国で聴いてもらいたいから、
クローバー局の普段の地元スポンサーさんでは宣伝効果がマッチングしないので、
日本全国へ宣伝したい相手でないとならないという悩みもあって、
じゃあやはりここはオイラの社長仲間に!と考える。
荒川の社長会だけでも全国展開の会社はあるし!と思いつつ、
「まずはでもアニメと親和性のあるところが先だよね(広告効果も高いし)」
と考えて、
以前にヤマト2199の展示もしてくれた新潟市のアニメ情報館へおずおずとお願いを。
そうしたら一発返事でお受けいただき、
しかも単独スポンサーでというご厚意まで。
これで制作予算問題はギリギリでクリアしたのでした。

企画内容に関してはアンドローさん、譜観さんにお知恵拝借の状態で
内容はもうお聴きいただいた人ならご理解いただけるように
充実したものになっていきました。
珍しい音源も扱いたいとか
どの作品も分け隔てなく採り上げたいとか
若い新しいファンにも開かれた雰囲気にしたいというのは
その中で番組の支柱になっていったものです。
会合はそうしたフラットな議論ができる場でありました。
論議しながら感じたのは、番組構成って雑誌の企画構成に似ていること。
かつての僕の仕事での経験は役に立ちましたが、
気になったのはこの集まりで雑誌で言えば編集長が不在だったのです。
林檎さんは我々が楽しく作れればいいというスタンスで放任主義だし
(実際の放送番組では彼女がジャッジするのでその余裕なのでしょう)
最終的に、編集長というヒエラルキーではなく、
僕が事務局的に各人の企画や思いを預かって
編集者スキルとして構成を編んでみますという形になりました。
集まってきたリクエストのリストを林檎さんから随時いただき、
作品順、楽曲ごとにまとめるという
ラジオ局のバイト君のような作業をしたりもしました。
これがあるとリクエストに応えるときに便利なので。

会合の当初から番組内にゲストもお招きしたいねという話題があり、
僕はすでにゲスト枠じゃないのねw と思いつつ、
「こんな人呼べたら素敵リスト」を皆で作成してその第1番が庵野監督。
で、僕がお声がけをすることに。
そうしたらここでも一発返事で「よろこんで!」と。ありがたや。

この間に業界に詳しい友人からのアドバイスとか叱咤激励をいただきながら、
番組はだんだん体裁を整えて、
そして「ラジオ組曲(スイート) 宇宙戦艦ヤマト」はイスカンダルへ向かって行ったのでした。

そして当日、スタジオのある志木駅に集合。
駅前のデニーズでランチをいただきつつ
構成内容や進行の確認と番組パートごとの各人の考え方などを把握。
リクエストの選曲もそこで最終的に行いました。
なので譜観さんはヤマトの全CDを持参いただいたりして大変な荷物に!

実際に喋ると僕はやや早口になってしまって、
余裕のなさが出て恥ずかしいばかりです。
庵野さんのゲストコーナーは、
ヤマトの引き出しのインデックスが
庵野さんが話数で語り始めるのですが、
僕は話数ではなくドラマ内容で記憶してるので、
ああ、あのシーンかと繋がるまでにワンテンポあいてしまって、
そこから応じようとすると庵野さんの喋るタイミングとかち合っちゃって、
聴いている人はリズムというか呼吸が合ってないように感じたかも。
それも面白い発見でした。
74ヤマトに関してはいつになく多弁で情熱的で、圧倒されましたが、
それ以降は、スタジオに一緒にいるのに
黙って進行を眺めていらっしゃってて、
監督に監督されているようで更に緊張してました。

番組は予想以上の反響で、驚きました。
Twitterのトレンド1位になったとか。
埼玉のコミュニティFMが4時間もの間、
全国の人の耳に届いて話題になるなんてとても稀なケースだと思います。
スマホやPCでのネット配信が、FMという電波エリアの縛りを越えていく。
現代ならでのことだなぁと思うことしきり。
そして何よりヤマトファン凄い。

ヤマトのラジオのツイートのまとめができていました。
https://togetter.com/li/1224459
なんだか凄い頁数。
放送後すぐに出来ていたようで、それも凄い。
放送時の興奮が伝わるようで、楽しく読ませていただいています。

僕はけっこう一人でぽつりと心の中で長くヤマトファンをやっていて、
ファンジン作ったり同好の人と交流したりとは縁遠い者でした。
というか独りだとそもそもそういう情報や方法すら知らないのです。
そんな僕をたくさんのヤマトの仲間の場へ引き上げてくれたのは、
亡くなられたYUMIKOさんという女性のヤマトファンでした。
シリーズのどの作品も大好きだった彼女は、僕にとってのヤマトファンの鑑のような人。
今のファン活動ってSNSなどの様々なツールとコミュニティで楽しめる機会がある反面、
趣味や嗜好の違いで互いに弾き排他したり、
わざわざ敵認定をして排除するような側面もあるけれど、
ラジオという独特な距離の近い感覚の媒体のマジックと
ヤマトという作品の音楽が持つ魅力と奥深さが
そういう壁を越えてたくさんの人が楽しむ時間を作れていたなら素敵だなと思うのです。
そして今回のラジオをYUMIKOさんが聴いてくれたら
とても喜んでくれたろうなと5月9日の彼女の命日に思うのです。
ヤマトファンは凄いのだと。

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2018年3月12日 (月)

アニメって悩ましい

年が明けてから何だかずっと忙しくて、日記もなかなか更新が出来ない有様。
忙しい割には収入は乏しく、1月は2202ノベライズ2巻の支払いがあったきりで
(それも11月の仕事だし)
2月も収入は1円もなかった。
確定申告を提出するために仕事にまつわる数字を俯瞰する。
去年の収入の降下っぷりは甚だしいものだが、
その割には仕事はやはりずっと忙しかった。
このアンバランスはなぜだろうと考えてみると、
やっぱり明らかにモニター設定の労働投下量に比してペイが1/3くらいという
異常なパフォーマンスの低さに起因してる。
2199の半分以下の稿料単価で
しかし作業投入量は増えてるから
相対的に採算がより悪化するばかり。
これがアニメの相場なのかなぁ。
モニターデザインって仕事内容に見合わないほど低く見られているのかなぁ。
それとも安く使える人間の扱いなのかなぁ。
自分は漫画家なのでよく判らん。
アシスタントさんにまつわる経費が前の年の1/10にまで縮小してる。
どんだけ仕事が減ってるか分かる。
というかアシさん使ったのは連載の作業が残ってた17年1月までで、
あとは殆ど一人で描いてるからここまで縮小する。
この数年の必要経費の半分以上はアシさんにまつわるものなので、
一人で描くことで出費がないから、
収入が激減しても若干の赤字で済んでる。
ある種の経営の柔軟性なのだけど、
アシさんには深刻なことで、すまない気持ち。
ともあれ収入に見合った身の程を意識する経営と心は大切だ。
マンパワーを投下する生産体制は慣れると心の甘えや弱さを誘引する。
仕事や生活、金銭感覚に外聞や見栄がはびこる。
己の分をわきまえた縮小ができなくなる。
そういう経営者は破綻するリスクを自分の心の内に抱えている。
「身の程」をどう意識するのか、
それによっては虚栄に溺れて己を滅ぼすことになりかねない。
目指すべき自分、なりたい姿を演じることが過ぎれば、
現実との間に深い谷ができて、やがてそれが自分の墓穴になりかねない。
足元を固める、まさにその言葉と逆の行いだ。
自分の立っている場所を見よ。崩れようとはしていまいか。
自ら描いた己の虚像を維持することが励みになろうとも、
限界を超える自覚を持てない者は自滅する。

1月末にあった角川の新年会。
一次会では自分の知る作家さんがだんだん減っていく寂しさを感じ、
二次会ではモンハンとかなんとかのゲームの話題に盛り上がる世代に完全に取り残されて、
キャリアも実績もない僕に話しかけてくれる人もなく、
己のふがいなさを痛感させられる時間であった。
人前に出ると、お前は恥ずべき存在、駄目人間なのだと逃げ場のない現実がある。
誰よりも劣っている自分を忘れるなと迫ってくる。
世の中は甘くなく、現実に目をそむけるなと迫ってくる。
それも「身の程」。
今回は今年の仕事を考えてメディアファクトリーの二次会に参加したものの、
自分の相手をしてくれた才谷屋龍一さん帰ってからも、
色々お話しなきゃ!って無理して挨拶して回ったけれど、
知らないオッサンは無視状態で、
皆はゲームの話とかばかり。
あげく煙草を吸う人も多くて半泣き。
人に割って入るほど孤独になってへとへとに。
自分は自分の話をひけらかしたいのではなく、
(他人が楽しいと思う話題をあまり持ち合わせていないのもいけないけれど)
人の会話を楽しく聞いて、それに少し混じれれば幸せなんだけど、
周囲の人はゲームの話ばっかりで、とことん疎外感。
漫画とか絵の話を全然しない。
オイラ無趣味だから、こういうときほんと何もない。
からっぽの恥ずかしい人間だと思い知らされる。
ネット広告もそうなのだろうけど
Twitterも無慈悲に数字で現実を示してくるものなんだなぁと思う。
仮に数万のフォロワーがいて、
必死に自ら宣伝の狂言廻しをしても、
数十しか反応がなければ、自分の大失敗を突き付けられる。
普段なら見えないものを露わにされる。
自分の何が誤りなのか考えざるをえなくなる。甘えが許されない。
都合のいい解釈をして逃げれば、現実が追い討ちをかけてくる。
時にそれは今の自分を全否定してくる。
腹をくくって堂々と撤退する勇気を問うてくる。
ネットのフォロワーって当然ながら軽く流し見程度で、
自分のファンや支持者、友人という温度をもって接してくれている人ばかりじゃないはず。
だとするとフォロワー数に一定の反応や確度を見出せる量を導き出す算式みたいなもので、
減算をしないといけないのだろう。
仮に3万近いフォロワーがいてもRTが10とかありえる。
自分はTwitterアカウントはないけれど、
今の世はどこでも人は己の現実を突きつけられるようにできてしまっているのかな。
そういえば二次会は、いつもぽつねんとしてしまう僕に話しかけてくれる
優しい柳原 望先生がいらっしゃらなかったんだ。
一次会では久しぶりに色々お話できて嬉しかったけど。
そのままお帰りになっちゃったとのこと。
柳原先生はとても素敵な人なのです。
ついご厚意に甘えてしまうのです。
フラッパー誌の宴席は5年ぶりくらいだったのに、
僕を覚えていただいていて、ありがたく嬉しいばかり。
そういう優しさに甘えることはたまに許して欲しいな。
ともあれ、寝れば凹んだ気持ちは霧散して、朝から平常運転。
僕の思考って子供の頃から基本的にドロドロの欝で、
自己評価、自己肯定、自尊心が低くて、パラメーター的にはぶっちぎりなんだけど、
己が動くことでしか問題は改善しないって現実を意識してるのと、
寝るともやもやは忘れちゃうから、鬱病にならないみたい。
っていうか社長時代の圧倒的に悲惨な経験をしてるので、
大概のストレスはそれよりましだし!

ゲームはまったく分からないしルールも知らない。
将棋すら出来ない。
だけどアニメの「りゅうおうのおしごと!」は感心して観ている。
将棋の駒や盤が、指す場所でその姿かたちの表情を変えてある。
公式戦の駒は漆の字が盛ってあり、木目(杢)も美しい。
場末の棋場では手脂に染まり角が削れ、文字は彫ってある。
(駒の制作者名に白鳥と記されているのは原作者のことだろう)
盤もテクスチャーを変えて雰囲気を出している。
木目の美しいものから、使い込まれて盤面に刷れた傷があるものまで、
そのシーンの背景を雄弁に物語る。
将棋のルールは知らないが、
以前に漫画で将棋の駒について描いたときに色々学んだので、
駒を通じて心のある作り方をしているなと分かる。
まさに陰の主役たる駒に力と心を入れてある。
また、僕がNHKの朝ドラで一番評価をしている作品
「ふたりっ子」へのオマージュもある。
アニメの原作小説を手にとってみたくなった。
それに引きかえ酷いのが「ラーメン大好き小泉さん」だ。
ラーメンは好きだが、ラーメン小泉のラーメンは
絵が下手で美味しそうに見えないからガッカリする。
「甘々と稲妻」もそうだったけど、
グルメ系のアニメで料理や調理が美味しそうに描けていないアニメは、
すでに語る資格がないよ。
ラーメン小泉では、ブラシ処理でエッジやコントラストを曖昧にし、
色や表情を湯気でぼかし、
そして形状の把握をないがしろにしてる。(つまりは素材の理解がいい加減)
美味しそうに料理を表現する全部逆をやっていて、もうどうかしてる。
細密に再現しろというのではない。
絵を簡略化しても普通に絵心があればそれは生き生きと存在感を主張する。
このぞんざいなトロロ昆布の絵にそれがあるか?

Photo
馬糞にしか見えない。
周囲の麺も艶がなく、のびたようなどんより感。
いい加減さとごまかしばかり。
グルメ系アニメで、料理がまともに描けなければ、それはもう失格。
それがこの絵だけで分かる。そういう自覚もないアニメ。
僕は自分で料理もするし、
編集者の時はグルメ記事を担当して取材も撮影もしていたから、
料理を美味しそうに見せることの大変さと大切さは理解しているつもり。
だからこそグルメ系アニメなのにそういう配慮がない絵作り・姿勢
(簡単に言えば主役なのに作監をおいてないいい加減さ)には、辟易する。
このラーメン小泉とほぼ同時期、ネット配信だけれど
「衛宮さんちの今日のごはん」はグルメ系としては素晴らしい出来で好対照だ。
https://abema.tv/video/episode/26-40_s1_p3
地味な動きの部分の動画が凄くしっかりとしたタイミングで描かれているし、
料理も簡潔に省略の緩急がつけてあってスタイルがある。
そして何より料理が美味しそう。
ラーメン小泉さんのラーメンとか「甘々と稲妻」の料理みたいに
リアルに描きたいけど描き手のセンスや技術が伴わない曖昧な表現とは違う。
料理作画班を編成して臨んだシャフトの「幸腹グラフィティ」の絵はコレ。
https://www.plurk.com/p/ko8g3l
新海監督の「言の葉の庭」の料理はコレ。
http://blog.livedoor.jp/kaigainoomaera/archives/50956688.html
上記を見る限り普通に料理を美味しそうに描ける人はいるだろうになぁ。
と不満を募らせながら調べたら、
ラーメン作画監督いたよ!!
番組公式サイトにはなかったけどWikiに書いてあったよ!
ラーメン作監がしかも「甘々と稲妻」の料理作画と同じ人だったよ!!
ちょっと衝撃だった。

なんだかアニメって色々悩ましい。

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2018年1月 5日 (金)

新春のご挨拶

明けましておめでとうございます。
年末は仕事に追われていて、年賀状の絵をようやっと描きました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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大晦日のコミケット93にお越しくださった皆様、ありがとうございました。
以前から温めていた蓄光塗料で印刷した夜間でも発行する丸メーターのステッカー。
https://gyazo.com/92f57f6b897e53e378e2bfdb51dc01b6
ありあわせのイラストで体裁を整えた冊子と一緒に発行することができました。
メーターステッカーの制作費がかかってしまって、やや高価な品になってしまいましたのに、
おかげさまで、というかびっくりするほどに手にとっていただいて、
随分大昔に、列ができて押せや押せやになった時以来のひっきりなしの状態で、
用意した数のほとんどがなくなってしまいました。
今月28日のガタケットと次回のヤマケット用に小部数は残がありますので、
ご興味のある方はそちらで。

コミケの後はKIYOさんや小林治さんたちと
ドキィ!男だらけの大晦日焼肉食べ砲台大会ー!!を催しまして、
ひたすらに肉を食べまくっておりました。
そしてその足で、今度は野上武志打ち上げ2次会に合流。
年明けのカウントダウンを過ごして帰宅。
例年どおり、年越しそばも紅白も初詣も自分には関係ありません。
酔ったまま冷たい寝床にもぐりこんで初日の出も逃しました。
自分のためにはもう頑張らないと決めたのは、
無様な自分が嫌いなことと、
それを証明するように自分の孤独な生活の虚しさが
己への罰であるかのように感じるからで、
であれば罰を受けることが至らない己の修練としての意味を見出せるようにも思うので。
ただ、人様の力になること、喜んでもらえることには努力をしたいし、
自分が自分でいることのプラスの意味は
漫画を描ける人であることなので、
あまり執筆ができなかった昨年のようにはせず、
今年は漫画を描いて精進に努めたいです。

今年は新連載を控えています。
一部では公言していますが、
ガールズアンドパンツァーのスピンオフになります。
現在公開中の最終章には絡まないお話です。
ヤマトの連載と同じ角川グループのメディアファクトリーの
コミックフラッパー誌の編集部になります。
実はオリジナルの企画で他の出版社の編集部ともお話をしていましたが、
ヤマトの連載再開までの連載期間をイメージしている僕と、
当然の話ながら、人気があるならヤマトをさしおいての継続をという考えがあって、
そこに悩んでいるときに、
たまたま大洗での散策中にばったりお会いしたガルパンの杉Pに
「じゃあガルパン描いてよ!」と言われて、
そのまま話が転がるように進んでこうなりました。
(杉Pは2199の初期のプロデューサーの一人でもあるのです)
角川内で、この連載はヤマト再開までという編集部間の確認が取れていることも
自分にはとてもありがたいことであります。

ガルパンは楽しくて大好きなアニメではありますが、
TVの最初期から、脚本や人物描写、物語の芯に納得していない部分があって、
ではそういう部分を自分なりに照らしていく漫画にしようかなと、
準備を進めています。
とはいえ、ミリタリーの素養が根本的にないし、
戦車は門外漢なので、
親しい人たちにおすがりしながら、作っていくことになりそうです。
お正月はアニメのモニター設定を仕上げて、
春には連載をスタートするべく、歩を強めていきます。

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